正面突破。 ページ8
ライオコット島から帰った日本代表選手を迎える、雷門中学には
それは、それは大きな幕が掲げられていた。
久しぶりの雷門中、
あの日リュウジくん達が壊してしまった部室。
全部が懐かしくて、離れて、今こうしてこの場に立った事でわかった。
私は雷門中が、稲妻町が大好き。
キャラバンを囲む様に、在校生が出迎えてくれ
その中心で、サッカー部の皆が降りていった円堂に涙をいっぱいにして抱き着いた。
そんな皆を窓から眺めていれば、振り向いた修也が笑った。
「置いてくぞ」
その先を歩いていた秋が振り向き、クラスメイトの女の子達が手を振ってくれた。
ちょっと、会話した記憶ないけど…。
「今行く！」
キャラバンを降りようとすれば、まだそこで談笑していた円堂達の輪の中に突っ込んでしまった。
「わっ……！あぶな、」
「A！ちゃんと前見ろよ」
「ごめん半田くん…」
咄嗟に受け止めてくれた半田くんと、染岡くんから離れると
頭上からすすり泣く声が聞こえて、思わず凝視した。
な、ないてる……。
「どうしたの半田くん…」
「Aが俺の事覚えてるのが嬉しくて…お前毎回俺の事忘れるらまた自己紹介しようかと…」
大丈夫かこの人。
染岡くんと風丸くんへ助けを求めれば、咄嗟に視線を外されて素知らぬ顔をされた。
とりあえず可哀想なこの人は無視しよう。
中心にいた円堂と目が合い、先に行くことを伝えようとすれば、
腕を掴まれた。
え？なんで？
「部室まで走るぞ！」
「え？」
「行くぞ！皆！」
風丸くんが呼ばれ、染岡くん達が目を合わせてから笑って。
行くぞ！と、サッカー部全員に声をかけた。
わっ……！と歓声が上がれば先の道で囲まれていた修也達に追い付いた。
女子やん。あんにゃろう。
「豪炎寺！部室まで走れ！」
「円堂！手を離して！」
走りにくいって！
一緒に囲まれていた、秋と夏未ちゃんを見付けた円堂が、にっと笑うと
「秋は任せた！」
「わっ！」
手を離されて、秋の方へと促された。
全く。このキャプテンは。
「行こう！秋！修也！」
「きゃっA？！」
2人の手を取って走れば、横で歓声が上がった。
円堂が囲まれていた夏未ちゃんを抱えて。
鬼道さんが、春奈ちゃんの手を引いていた。
後に続いた風丸くんたちも、部室に雪崩込むように入っていく。
「わはははっ」
夏未ちゃんを抱えて楽しそうだけれど、下ろしてあげて、円堂…。
「にしても、凄い人だね」
「それだけの事をしたって事だ」
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守羽(プロフ) - 豪炎寺さとみさん» コメントありがとうございます！もう少しだけお付き合い頂けたら嬉しいです…！ (2022年10月10日 16時) (
レス) @page44 id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺さとみ - 終わっちゃうんですか (2022年10月10日 13時) (レス) id: 507e2dc598 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年10月2日 22時
