自由な君と。√24 ep.4 【ｲﾅgo】 (ページ10)

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ゴッドエデン。ページ10

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ゴッドエデンに着けば、そこには白竜を初めとしたチームゼロのメンバーが。

「久しぶりだな」
「…久しぶり」

あまり白竜と会話をした記憶は無いAは気まづそうに視線を逸らし、シュウの姿を探す。
そんなAに気にもとめない白竜は、真っ直ぐに手を伸ばしてきた。

「……え？」
「本来、貴方に告げる事は誤りかもしれないが。俺にとっては“お前も”あの人と変わらないと判断した」
「どういう…」

荷物と透也を抱えた南雲が、船から降りて白竜とAを交互に見て首を傾げる。

「あの日、あの人が言っていた言葉の意味を雷門に気付かせてもらったんだ。礼を言おう」
「…礼を言われる様なことを私はしていないから、いつかその人に会えた時に伝えてあげて。それより、シュウはどこに？」

Aの切り替えの速さに、行き場の無くなった手を軽く振り払った白竜はさあな、と目を細め、雄々しい森を見上げる。

「…晴矢、少し透也くんのことお願いしていい？」
「おう、いいけど」
「やー！まんまいっしょ！」

南雲の顔を押しのける透也に仕方ない、とAは手を伸ばし透也を抱える。
確か…と荷物から抱っこ用のサポーターを見つけ出し、透也とAへと簡単に装着していく。

「これは？」
「なんだっけ、抱っこ紐？今色んなタイプがあって便利だよなぁ」

ほらよ、と透也の頭を撫でた南雲は白い歯を見せて笑う。

「気を付けてな」
「うん、行ってきます」

潮風が山へと登り、木々を揺らしていく。
下から突き上げるような風に背中を押されながら、Aは瞳を輝かせて行く。

「…さすが、シュウが目をかけていただけはある。よく懐いている」

白竜がAの背中を眩しそうに見て肩を落とした。

慣れたように森を登っていくAの背中で、透也は楽しそうに笑い声をあげる。
エイリア学園にいた頃から、A…否、Aの訓練は専ら富士山麓の樹海。

Aに限った話では無いけれど。

本来、樹海とは磁気も効かず、一歩道を迷えば二度と元の道には戻れない程危険な森で。
鬱蒼と空を覆う木々の草も、固まった溶岩が剥き出しになった岩肌も。

いつこちらを襲うとも気のしれない野生動物も。

「…ん〜！自然最高」

そんな樹海と比べると、なんて澄んだ空気だろうか。

いや、富士山麓も道を誤らなければマイナイオンも豊富な所。

滝の音に耳をすませながら、Aは木漏れ日の暖かいその場所へ。

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