自由な君と。√24 ep.4 【ｲﾅgo】 (ページ7)

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守りたい。ページ7

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「ホーリーロードが終わるまでゴットエデンに…？」

狩屋が松風に事情を説明すると、驚いた様に剣城へ視線を促してしまった松風。

雷門中の廊下。
昼休みの昼食の時間に、当然狩屋から聞かされた事柄に松風達は信じられないと目を丸くしてしまう。

フィフスセクターとAの関係性が不透明な松風達からすると、眉に皺がよってしまう。
そもそも、突然現れたAの存在を受け入れることすら本来は難しいのだ。

「…Aさん、転校して来たばかりなのに」

空野が呟いた言葉に、松風と西園が項垂れてしまう。

「ホーリーロードが終わったら…帰ってくるんですよね？」

影山の言葉に、喉までせり上げた言葉が詰まる。

“どっちの姿で”

雑念を振り払うように松風が頭を振り、持ち前の笑顔を。

「必ず帰ってくるよ！」

どんな姿だっていい。
大切な仲間であることに変わりはない。

「荷物はこれだけか？」

南雲に声をかけられたAは小さく頷いた。

「まーう」

Aの腕の中で不思議そうな顔をした透也に、優しく微笑みかける。

「…私は何も出来ないんだね、」
「……あのなぁ」

守ると決意したばかりなのに。そう言いたそうに、不服そうなA。
南雲が目線を合わせ聞き分けのない小さな子供へ言い聞かせるように。

「お前は子供なんだよ、守られるべき存在」
「天馬達だって戦ってる」
「あいつらはサッカーを取り戻す為に戦ってんだ」
「それなら私だって！〜ｯ？！」

額を南雲に弾かれたAは驚いた様に大きな瞳をパチクリと。

「これは“今の時代”を生きる俺達の問題で、お前は関係ないんだよ。ただ、Aのおばさん達のところで幸せに笑ってりゃあいいんだよ」

くしゃりとした笑顔。
胸を締め付けるような南雲の顔に、暴言の限りを尽くした幼い南雲が脳裏を埋めつくしていく。

吉良星二郎の手中から、大切な妹を守ろうとしたあの日の涙の雨が
優しく胸に降り注ぐ。

「…私も一緒に戦いたいんだよ、どうして晴矢はわかってくれないの？」

真っ直ぐな瞳に、視線を逸らすことの無い南雲は困ったように笑った。
いつの間にか見送りの為に、プロミネンスとして共にフィールドをかけた面々がそこに。

「私達にとってAは末っ子だからねっ」
「華の方が年下だよ…」

むすりとしたAに、南雲と厚石が目線を送っては笑ってしまった。

「年齢的な問題じゃないんだけどね」
「やっぱ、お前はお前だな」

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