自由な君と。√24 ep.3 【ｲﾅgo】 (ページ41)

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幻影学園。ページ41

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迎えた幻影学園との試合。
Aはジャージに着替え、玄関で靴を履いて支度を。

「Aさん、お気をつけて下さいね」
「はい！行ってきます、フクさん透也くん」
「まんまぁ…？」

眉を下げ不思議そうな透也の頭を撫で、Aは軽く手を振って玄関を出ていく。

「おはよう！A姉」
「おはよう天馬くん。その呼び方何とかなりません？」
「えぇ…」

途中で会った松風と西園と空野と駆け足で雷門へ。
スタジアムまで直通の電車へと案内され、促されるままAも共にスタジアムへと向かう。

対面する幻影学園の選手達は既に勝利を確信しているような笑み。

ピンボールスタジアム。サッカーの試合とは？と伺いたくなるような佇まいに変な名前、そう思いながらAは控え室へと共に向かう。

「あ、水分買ってきます」
「あ！僕も行きます」

見向きもしないAは影山の声も聞こえず、お金を握り締める駆け足で廊下へ。
無理もないだろう、男子がユニフォームへと着替える中女子が1人。

「自動販売機〜…あ、あった！」

水を購入し、単に喉が渇いていただけで直ぐに飲み始めるA。続いてやってきた影山は自動販売機の前で選び始める。

「まだですか？」
「うぅ〜ん」
「先戻りますよ」
「わぁあ、待ってください」

未だ、決め兼ねている影山を容赦なくAは置き去りにしていく。
その時「雷門中の方ですよね」そう声をかけられた。

「え？」

影山が反応し、Aはちらりと視線を送られたものの関係ありませんというように立ち去る。

「え？！Aさん！」
「着替えないとならないので」
「うええ」

少し困惑しながらも、声をかけてきた女性とは影山へと何かを伝え始める。

試合前の大切な人このタイミングで一体何を。

ユニフォームに無事に着替え、全員の準備が終わる頃。
天城はスタメンで指名され試合に望む。

「A…ご、…あー…狩屋」
「はい？」
「いや、違うお前ではなくて」

靴紐を結んでいた狩屋が顔を上げ、控え室の隅で西園と話していたA。西園に名前を呼ばれ、不思議そうに鬼道を見上げた。

「紛らわしいな」

眉間に皺を寄せる鬼道に、Aはこてりと首を傾げる。
西園はにこにことして立ち上がり、手を広げた。

「監督もAって呼んだらいいんですよ。僕達は皆名前で呼んでますよ！ね、A」

眉間の皺がさらに深くなる。釣られて嫌そうな顔をしたA。

「露骨に嫌がるな」
「ｽﾐﾏｾﾝ」
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