自由な君と。√24 ep.3 【ｲﾅgo】 (ページ28)

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サッカーは楽しい。ページ28

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「ん〜〜！！やっぱA姉はすっっごいや！！」

汗だくになる松風と西園と狩屋はグランドに大の字に。
腰を下ろした影山も肩で息をして。ちらりとAは剣城を見ると、頬を伝う汗を拭っていた。

「もっとずっとA姉とサッカーしていたいな〜〜！」

目を輝かせる松風に、ふうと息をした剣城は涼し気なAへと声をかけた。

「エースストライカー…だったんですよね」

剣城の質問にAは不思議そうに首を傾げ、ふるふると頭を左右に振って否定した。

「私はMFです」
「え？！」

飛び起きた松風に驚いたようAは持っていたサッカーボールを松風へと押しつけた。

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すっかり疲れて帰ったAはソファに腰をかけ、そのまま眠ってしまえば。透也も膝で丸くなり、穏やかな夕方へと針は進む。

「ただいま」
「あら、今日はお早いんですね修也さん」

慌てて玄関へ出迎えに来たフクさんに、豪炎寺は安心したように眉を下げて頷く。

「2人は？」
「眠っていますよ。今日は河川敷へいって雷門中の方と偶然お会いして……楽しそうにサッカーをしていらっしゃいましたよ」
「…そうか」

ソファで寄り添うように眠る2人を見ては、豪炎寺は頬を緩ませる。

「本当によく似ていらっしゃいますね」

ゆっくりと微笑むフクさんに、豪炎寺は嬉しそうに頷いた。
幼さを残した頬の膨らみも髪質の柔らかさも。

頬を撫でるように指先を伸ばせば、Aはくすぐったそうにタオルケットへと顔を隠してしまい、透也は暑そうにタオルケットを蹴飛ばして。

「…ふは、流石親子だな」

豪炎寺の笑い声にふるふると睫毛を揺らしAが目を開く。
蕾が花を開くような仕草に豪炎寺は息をのむ。幾度となく目にしてきたその仕草は愛おしい妻そのもの。

触れようと手を伸ばし

「ごうえんじ…さん？」

苗字で呼ばれ、現実に引き戻される。

「おかえりなさい」

ふにゃりとわらうAに少しだけ寂しさを覚えながらも、豪炎寺は笑顔を返す。

「サッカー、楽しかったか？」

瞼を軽く擦りながら体を起こし、腹部にのしかかる透也に気付く。
豪炎寺の言葉に思考をめぐらしては弛む頬を噛み締めるように、唇をきゅっとむすんだ。

「はい」

嬉しそうにはにかむ姿に、豪炎寺は安堵の表情を浮かべた。

「今度の日曜に会わせたい奴がいるんだが…良いか？」

豪炎寺の言葉に不思議そうに首を傾げ、Aは頷いた。

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「どうして…？」

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