自由な君と。√24 ep.3 【ｲﾅgo】 (ページ3)

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計画通り。ページ3

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( Aさん、貴方という人は。本当に…ほんとーーーに。なんてことをしてくださるんでしょうか。今すぐ、帰ってきてください。後生です )

表情を崩さず、背筋も伸ばし聖帝の後ろへと控える宇都宮の心の叫び。
数日前から聖帝であるイシドシュウジ…表面に現れている無言の圧は“豪炎寺修也”の憤怒。

あれだけ、“ゴッドエデンにだけは行くな”と念を押したのにも関わらず、呆気なくゴッドエデンへと向かった嫁である豪炎寺A。

一人息子がいるのだから、まさかとは思っていた。

ゴッドエデンと向かったことを知ったのは、既に船が出港したあとで。
泣き喚いて手が負えなくなった透也を南雲達が連れてきた頃。

スマホを開き、珍しく入っていた留守電を聞いていたタイミングだった。

『ごめん、修也。調べたいことがあるのでゴッドエデンに行ってきます……少しの間、透也はお日さま園に預けるから……よろしくね』

怒られる事も、引き止められることも織り込み済みで。
全て手を回した完璧な計画。

誤算を上げるとするならば、パンパンに腫れ上がった顔に声も枯れそうに啜り泣く透也だろう。

「……あの……馬鹿野郎」

マンションの玄関で力無く言葉を吐き捨て、座り込んだ豪炎寺。

「アンタでもあいつのこと馬鹿野郎とか言うんだな」
「生まれて初めて言ったところだ」

ダメージがオーバーキルの勢いで豪炎寺へと入っていることに、南雲は深く頷いた。

「ぱぱ…」
「ん、おいで」

南雲の腕の中から、豪炎寺の腕へ。
鼻水を擦り付ける勢いで顔を押し付ける透也。そんな透也の頭を優しく撫で、豪炎寺はどうしたものか…とリビングへと向かう。

後を追うように、玄関を閉めては南雲も中へ。

「…Aの調べたいこととは？」

何か聞いているか？と聞かれ、南雲は首を振り何も聞いていない、と溜息を。

「一先ず、透也も少し落ち着いたし。出来るだけ顔を見せにこいよ、俺達もできる限りこっちへ連れてくる」
「助かる」

泣き腫らした目を閉じ、すぴすぴと眠る透也。

「……あいつのこと、勘違いすんなよ」
「分かってる」

簡単に透也を手放すはずがない。
それほどにゴッドエデンに行かざるを得ない事情があり、そこで調査したいことも。

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