自由な君と。√24【ｲﾅｲﾚ】 (ページ7)

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新生活。ページ7

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引越しの慌ただしい生活を終え、新しい生活が始まった。
両親と離れた生活は、思いの外順調に進んでしまった。

懸念されていた食生活に関しても、施設で生活している間に培った生活スキルで辛いと感じることもなく。

「明日から2年生かあ」
「1年ってあっという間だね」

お風呂あがり、リビングで談笑していれば楽しそうな木野が微笑む。
合宿中を思い出す日々に胸が踊る。

「もうこんな時間」
「そろそろ寝ないと」

リビングの電気を消し、木野とおやすみと声を掛けあい、部屋へと向かう。
扉を開き、広々とした部屋で深呼吸。

明日から、2年だ。
新入部員は入ってくるだろうか、どんな人が来るだろうか。

豪炎寺とクラスは離れることは無いだろうか。

様々な事を思い浮かべながら、ベッドへ滑り込み電気を消して目を閉じる。

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欠伸をしながら身支度を整え、姿見で確認していれば少しだけ制服が様になってきた…ような気がする。

「おはよう秋」
「おはよう、時間大丈夫？」
「もういく…」

眠そうに目を擦り、寝癖を付けたままのAを見詰め木野は笑う。
朝ごはんをそこそこに済ませ、ローファーを履いて…。

「いってきまぁす」
「いってきまーす」

木野と共に、木枯らし荘を後にした。

「んえ？朝早いの？」
「朝練があるから」
「新学期早々…？」

首を傾げていれば、木野はくすりと笑って。
円堂くんが今年からキャプテンなのよ、と。それなら納得だ。

部員も慣れ親しんだ面々を思い浮かべれば、ブーイングを上げつつもしっかりと朝練に参加するのが目に浮かぶ。

この場合、朝練という声はかかってないのだろうけれど。

別れ道で、手を振りながらそれぞれの通学路を進む。

駅までの道のり、交差点で信号待ちをしていれば肩に何かがぶつかり顔をしかめる。
見上げるとそこに居たのは、豪炎寺。

「あれ？道こっちだっけ？」
「…寝惚けてるのか？」

眉をひそめられ、首を傾げる。

「…あ！」

そう、道が変わったのは自分だ。

「それじゃ、少しだけ修也の長くいられるね」

嬉しそうに髪を揺らして笑うAに、目を細めるだけ。
それだけでもお互いの心臓が優しく、とくりと音をたてる。

この幸福な時間が、距離という物に阻まれなかった事を心の底から喜ぶ。

横断歩道を渡り、朝練の事を豪炎寺に話せば。
アイツらしいなと嬉しそうに頬を緩ませていた。

「負けてられないね」
「ああ。今年こそは勝つ」

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