自由な君と。√24【ｲﾅｲﾚ】 (ページ6)

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親友。ページ6

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実はさ、と円堂の掻い摘んだ説明に木野は容量を得ず、首を傾げた。
えっと…と雷門へと視線を向ければ溜息をついた雷門が説明をしてくれる。

「そこで呑気に食事をしてるAの話よ」
「ふぁい」

食べながら喋るな、と豪炎寺に言われて大急ぎで噛んでいくが、飲み込む前に、円堂が話を進めていく。

「Aが引越し先が見付からないとイタリアに行っちゃうんだよ」
「えっと」

困ったような木野に、食べ終わった豪炎寺が詳細を伝えていく。
詰まるところ、保護者なしでも安全に一人暮らしができる場所を探している。

「高校生の一人暮らしかぁ……確かにこの辺だと部屋は借りられるかわからないね」

Aの隣へと座った木野は、幸せそうに煮卵を頬張るAを見つめた。

「ねぇ、A。もしよかったら、私のお家に来ない？」
「んえ？」

思わず飲み込んでしまい、喉に詰まらせて水をかきこむ。
背中を豪炎寺が摩り、必死に胸を叩くA。

円堂じゃあるまいし、まさか木野から家に来るかと提案されるとは思ってもみなくて。

やっと、食堂へと通り過ぎた卵に安堵しては、木野へと体を向けた。

「いそうろう？はちょっと…」
「あ！違う違う。家が木枯らし荘っていうんだけどね」

木野の説明を受け、思わず目が輝いてしまう。
親に話をしてみない限りは即答は出来ないけれど…と肩を竦めた木野に、Aは手を取って喜ぶ。

「嬉しい！ありがとう秋っ」
「聞いてみるもんだな」

豪炎寺の言葉に、振り向いて頷いた。

「修也のおかげだね」
「Aの腹時計の賜物じゃないか？」
「ちょっとー！」

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それから数日、Aの両親と管理人として木野の両親が話をし、無事に1部屋借りる事が決まった。

「わ〜ありがとう！秋」
「困った時はお互い様だもの」

木枯らし荘の庭で手を繋いで喜ぶ2人を、見守る両親。

「まさか本当に見付けて来るとは…」

家の引渡しに合わせ、引越し作業が進められていく。

「これ全部部屋に収まるかな…」
「お姉ちゃんはイタリアのお家に置いてくるよ？」
「えっ？」
「当然じゃない。置けないんだもん」

イタリアへ送るものと木枯らし荘へと持っていくものを分けたり。
木枯らし荘で使う為に新たに購入したりと、慌ただしい日々が過ぎ去っていく。

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