○加藤side○ ページ28
『手越が要るわけじゃない』
まっすーがそう言ったときはびっくりしたし、すごく焦った。ずっと俯いて冷たい態度をとっていた手越も、多分焦っていた。
……まっすーが『いらない』なんて言わないのはわかってたけど、ね。
．
増「…逆に言えば、手越だったらいいんだよ。どんな形であれ、手越は手越だし、手越と同じキャラとかの奴が来ても駄目なの。手越がいい。いるいらないじゃなくて、手越じゃないと」
あぁ、その通りだな。
俺たちは手越じゃないと駄目だから。手越がいいから、こうやって今まで手越の好きにしたらいいよって、手越がそう言うならそうなんじゃないかって、信じて肯定して許してきたんだ。
手「………なんだよそれ……いみわかんね…っ…」
手越が、膝をぎゅっと掴む。声が震えて、からだも震えていた。
増「……意味わかんないでしょ、だって独り言だもん…」
まっすーが寂しそうにぽつりと言う。
手「……おれは、ひとりごとじゃ…ないから」
更に強く手を握りしめる。震えて震えて、震えている。
手「おれじゃなきゃだめって…なんで…」
増「理由なんてないよ」
手「……なに、それ」
増「強いて言えば手越じゃなきゃ駄目だから、かな？」
手「いみわかんない」
まっすーが顔をあげて手越のほうを見つめた。寂しそうに微笑んで、愛おしそうに見つめていた。
増「…わかんないね。俺もわかんない」
手越も顔をあげて、見つめ返す。
増「……ねぇ、わがままいっこ聞いてくれない？」
手「…なに」
ふーう、とまっすーが深呼吸をする。
増「……さっきみたいにさ。拒絶、してもいいけど。そのときは、手越が自分を守るときだけにして。俺たちといることで、何か害があるって、そんなとき」
俺も小山も目を伏せる。…辛い話だと、思う。
増「…でも。俺たちに迷惑がかかるって思ったときに拒絶するのは…やめて。絶対に。勝手にひとりぼっちになるのは、やめて…」
まっすーの声も、震える。
手「……わかった」
手越はまた俯いて、ふう、と息を吐いた。
手「…けど、っ」
吐き捨てるように言う。
手「しないからっ…。きょぜつ、しない、から…もうしない、っ…だから、だから…」
焦ったように荒い息を繰り返す。苦しそうで、それでも何かを伝えようと必死に酸素を取り込んでいた。
手「おれのこと…ひつようだって……ずっといってて…おねがい、てごしじゃなきゃだめっていうの…やめないで…っ」
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ふわり(プロフ) - アスタさん» 完結してしばらくたったのにまだ読んでくださる方がいたなんて嬉しいです（ ; ; ）こんな長く拙い文を読んでくださったんですね光栄です…！私のお話で泣いてくださったなんてめちゃくちゃ嬉しいです、わざわざコメントありがとうございました……！(^^) (2017年10月6日 22時) (
レス) id: 841f60ac53 (このIDを非表示/違反報告)
アスタ - 今更ながら最初から読みました！初めてこういう小説でマジ泣きしました｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2017年10月5日 2時) (携帯から) (レス) id: c9d4810d09 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - 手越香澄さん» ありがとうございます（ ; ; ）私もこれを書くのが日課だったし楽しみだったし、なにより寂しいです（ ; ; ）いつもコメントありがとうございました…！長い間ついてきてくださってありがとうございました(^^)また是非コメント欄でお会いしましょう！ (2017年8月24日 19時) (レス) id: c582c8dc51 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - すだちさん» 素敵だなんて…！嬉しいです(>_<)ありがとうございます！確か前もコメントくださいましたよね、？またコメントしていただけるなんて嬉しいです…！これからも頑張ります…！また是非コメント欄に遊びにきてくださいね(^^)いつでもお待ちしています…！ (2017年8月24日 19時) (レス) id: c582c8dc51 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - ゆきさん» こんなに長かったのに全部読んでくださってありがとうございます(^^)文章を褒めてもらえる日がくるとは…。嬉しいです！新作出しましたので興味があればのぞいてみてください(>_<)番外編…！考えてなかった！けど書きたいです！そのときはまたお願いします…！ (2017年8月24日 19時) (レス) id: c582c8dc51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわり | 作成日時：2017年6月5日 22時
