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『はわぁ…ころんさんのにおいっ』
そう言って目を蕩けさせるAちゃん
あぁぁ!調子狂っちゃう。
こ「気に入ってもらえてよかった。そこに入ってる石の上に垂らしていると部屋に匂いが回るからね。」
『部屋いっぱいにころんさんのにおいがするんですねっ』
早速今日の夜から使います、なんていって
大事にしまってた。かわいい。
『にしても、心配ですね。』
こ「え、何が? 」
『ほら、狂愛魔ですよお、街に潜んでるらしいじゃないですか。』
『人間に化けられるって噂ですよ?怖くて夜は出歩けないです…』
あぁ、狂愛魔。
狂愛魔というのは悪魔部族の一種で
そいつ自信が好きになった人は付き合って殺 すまで
その人への愛は消えないという恐ろしい悪魔だ。
好きになる基準はどうも人間と同じみたいで。
人間のように人を好きになり、付き合いたいと思うらしい。
だが付き合ったあと5か月経ったら
悪魔は人を切り刻んで殺 す。
こ「夜は出歩かないで。ほんとに。新聞配達するぐらいならぼくの所で仕えてくれ。」
『お城なんかで働ける身分じゃないですし。』
こ「僕がいってるんだから仕えて。お給料は倍支払う。」
『えええ!いいですいいですっ、お給料は。』
『お城に仕えさせて貰うならころんさんと一緒に住みたいですっ』
……え?
『はっ、ごめんなさいっ、私っ…///』
顔を赤くして手で隠すAちゃん
こ「あぁもう…僕から言うはずだったのに…」
こ「Aちゃん、好きだよ?僕と一緒に人生を歩もう。」
『ころんさぁっ……』
大きな目から涙が溢れる。
涙をそっと拭ってあげる。
ずっと伝えたかった思いがやっと伝えられた。
僕は幸せで仕方がない。
こ「Aちゃん、僕の家へ行こう? 」
『はいっ、ころんさんっ!』
少し掠れた声でにこやかに笑う僕の彼女。
ほんとにほんとに大好きだ。
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作者名:ゆにゃん | 作成日時:2021年10月22日 20時