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♡さとみside
あれは忘れもしない入学式の日だった。
春の日差しがポカポカしてて最高に暖かかったのを覚えてる。
俺はこの春から3年。
新入生に興味はない。でも新入生にバッチをつけてやらないといけない。
俺は人と関わるのが嫌だったから、心通った人間としか話さなかった
……いつからこうなったんだろうな。
まぁそれはいいとして、
校門をくぐってくる新入生はみんなおどおどしている。
その中にキョロキョロしつつも確実な足取りで歩く子がいた
懐かしさを感じてしまった。
ぶんぶんと頭を振る
もう思い出さないって決めただろ。辞めよう。
その子にバッチをつける
と、
『な、名前は…』
急に聞いてきた。まず名乗れよ。ついつい思ってしまった。
だけど、ふんわりとした笑顔で
「あぁ、俺?百瀬だよ、よろしくね。」
と答えた。
するとその子は顔色ひとつ変えず立ち去って行った。
なんだあの子。よくわかんないけど
さっきから懐かしいことを思い出す。
もう思い出したくない。やめてくれ。
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「帰ろーぜ」
数少ない友達である直人に声をかける
直「あ、ちょっと待ってな、もう準備終わるわ」
東京に住んでいながらも関西弁の直人は
オレンジのオーラを纏っている。そのおかげか友達が多い。
その中でも陰キャの部類に入る俺と親しくしてくれる良い奴。
直人と階段をおりると3年のロッカーの前にぽつんと女の子がいた。
バッチをつけてるから1年だ。
……あぁ、よく見たら朝の子だ。
3年で用があるのは俺ぐらいだろうと思って、今朝の子に近づく。
「どうしたの? 」
『あの…私、望月って言いますっ……その…』
何か言いたげだったから、待ってみることにした
『私っ…百瀬先輩が好きですっ……』
過去のことを思い出さずにはいられなかった。
涙が出そうになる。俺は助けられなかった。
目の前に望月さんが居ることを忘れて思いのままに表情を変えてしまった
「ごめんね、俺は望月さんの想いに応えられない。」
『そう……ですよね』
『ありがとうございました、でも、好きなのは変わらないです。』
望月さんは笑顔でそう言った。
「そっか、ありがとう」
彼女に背を向けて直人の元へ戻る
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○橙田 直人(とだ なおと)
茫洋桜宮学園3年
陽キャ。身長178と高い。
百瀬が心を開いてる親友。
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ゆ に ゃ ん(プロフ) - ちゅたさん» わぁ…ありがとうございます😷🎶 更新頑張ります👶🏻 (2021年11月7日 0時) (レス) id: 9977ee0fa3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅた - わはぁ!(好きすぎます、、、無理せず更新がんばってくださいッ (2021年11月6日 23時) (レス) id: f18cc763a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆにゃん | 作成日時:2021年10月21日 15時