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おやすみ9 ページ12

開花side

ふと気がつくと、辺り一面真っ暗な空間。見渡せど、見渡せど黒の世界。




死んだのか、死んでないのかさえわからないような状況。




しばらくキョロキョロしていると、見慣れたツインテールをした小さい女の子。




ゆっくりと歩みより、いつものように声をかける。

桜「どうしたの?桃華」

紅「・・・。」


喋り掛ければいつも元気に返してくれたあの子が、顔を手でおおい、うつむいてずっと黙っている。




しばらくすると、桃華がゆっくりと喋りだす。

紅「お前の、せいだ。


全部、全部。お前がいなければ、何もかもうまくいっていたかもしれないのに。



私の大切にしていた人たちも、好きになった人も




みんな、お前のもとにいく。


みんな、私を見てくれない


みてるのはみんなお前だけ。




みんなみたいに普通に動ける、普通にみんなと生活してる私じゃなくて


みんなとちょっと違って、ちょっと不自由なお前をみんな見るんだ。




私はお前を助けてやったのに


お前も、みんなも


誰も私を助けてくれない。







お前なんか、お前なんか









 
家族みんなに見捨てられた出来損ないの癖に。」



辛かった、苦しかった私の思い出が



辛かった、苦しかった彼女の思いと共に




一言一言、伝わって、よみがえって




涙が、ポロポロ ポロポロ溢れてきた


涙なんかいつぶりだろう



紅「誰も私じゃなくて、私の近くにいるお前を見る。



誰も本当の私じゃなくて、私の才能を見る。



それで勝手に期待されて、裏切ったことになって


・・・辛いよ」


桃華・・・。違うよ



桜「それは違うよ。桃華。


みんながどうかは知らないけど

私はちゃんと貴方をみてる。




今まで目の前にいるから

大丈夫だよ。きっと」




これが、私なりの貴方への答え。




紅「・・・お前が、ここから出たいと強く願えば


ここは消えてお前は戻れる。


帰った方がいいんじゃないか。」



そうだね。帰った方が良いかもしれない。



でも



桜「・・・私は帰れないよ。


私のことをずっと大切にしてくれた桃華に


私のせいで辛い思いさせてる。




桃華も、みんなも



私のことを忘れた方が、幸せに生きていけるよ。


だから、私は帰らない。」




桃華とか、みんなのためのような言葉だけど



これは、もう私が傷つかないために帰らないだけ。









シ「帰ってこい。」

おやすみ10→←ありがとうございます!【作者から】<追記>ごめんなさい



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SASIMI(プロフ) - さんまさん» 続きですかぁ…発想力がないので無理ですn((ほとんどはイラスト集を作っているので、良ければそちらの方も宜しくお願いいたします!! (2017年7月15日 12時) (レス) id: 445a9cb34a (このIDを非表示/違反報告)
さんま - 面白かったです!でも続きが見たいっていうワガママが… また他の作品を楽しく読ませて頂きなす!! (2017年7月15日 10時) (レス) id: 125eea1025 (このIDを非表示/違反報告)
SASIMI(プロフ) - いろはすさん» マジですか!?ありがとうございます!!!!! (2017年7月5日 14時) (レス) id: 445a9cb34a (このIDを非表示/違反報告)
いろはす(プロフ) - 完結まで面白かったです! (2017年7月4日 23時) (レス) id: 510bab0b4d (このIDを非表示/違反報告)
SASIMI(プロフ) - みささん» 返信遅れてすみません(*_*; スマホが紛失してましたwそうなんですね・・・。勉強になりました!ありがとうございます。さっそく変えてきますね♪大好きだなんて・・( 〃▽〃)あありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願い致します! (2017年7月4日 0時) (レス) id: 445a9cb34a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SASIMI | 作成日時:2017年3月26日 0時

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