75『幼馴染み』× Ryu×Itsu ページ25
(龍side)
.
龍「相変わらず浴衣似合うね」
樹「龍こそ、高身長と浴衣流石じゃん」
樹と並んで彼女の家の前で待つこと5分、後ろから「いってきまーす」なんて声が聞こえて振り返ると
「お待たせ！」
龍「A…」
水色の浴衣を纏って薄いメイクが施されたAが笑った。3人でお祭りなんて毎年恒例だったけど、高校に入ってからどんどん大人っぽくなるAにいつしか抱いていた幼馴染み以上の感情
それでも幼馴染の関係が壊れるのが嫌で伝える事を諦めた決断を大きく揺らす。
「…龍？どうかした？」
龍「え、あ…何も！」
見蕩れていた…俺を心配そうに覗き込んだAから慌てて目を逸らすと、視界に入ったのは樹が口元を抑えている姿。
あぁ、何だ。樹も同じ気持ちだったんだ……
「2人とも静かだね笑 行こ！綿菓子食べたい！」
樹「下駄で走ったら転けんぞ」
「子供扱いしない……で！？」
龍「A、」
Aの体が傾いて、危ない そう感じて手を伸ばした瞬間、俺の横から勢いよく駆け出して
樹「…言ったそばから」
「ごめんごめん笑」
Aを抱き抱えたのは樹だった。
３人の中で、一番モテる樹
俺よりも断然大人っぽくて頭もいい
Aも、本人が気付いてないだけで
彼女に想いを寄せてる男なんていっぱいいる
ただ、俺と樹がいるから近寄れないだけ
そんな2人が寄り添えば、誰もが認める美男美女のお似合いカップルに見える。
……そんなの、ずっと前から分かっていたはずなのに
「龍？行くよ！」
3人で行くことを思わず躊躇った俺の手を掴んで、優しく笑いながら引いていくAに
伝えてしまいたい
そんな思いが込み上げた。
.
「んま〜っ」
龍「美味しい、でしょ笑」
樹「本当女らしくねぇ」
「食べる？」
龍「えっ、」
ふと差し出された綿菓子に驚いて、Aを見詰める
間接キスなんて、今更気にする必要ないくらい幾度となく重ねて来た。
だけど、Aを好きだと認めた瞬間から、やっぱり意識せずにはいられなくて…
「いらない？」
樹「……龍？」
不思議そうな2人に見詰められて「いる！」目を閉じて何も考えないようにしてから綿菓子を口に含んだ。
甘さを残して溶けていくこれみたいに
幸せな気持ちのまま好きが消えてくれたらいいのに
……気付かれちゃいけない
Aにも
樹にも。
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はる - 一つ一つのお話の終わり方がうますぎます！！また、図々しく自分に置き換えて読ませていただいてますが、私は自分が甘えるとか想像できないのですが、この小説は主人公が甘えるシーンが自然で今まで読んだ中で1番自分に置き換えやすかったです！これからも応援してます (2019年7月19日 15時) (
レス) id: 2402b45475 (このIDを非表示/違反報告)
茂結田(プロフ) - リエさん» 本当ですか…(°д°)嬉しいです！これからもリエさんが泣いてしまうようなお話作り頑張りますので、よろしくお願いします(^^) (2017年11月23日 16時) (レス) id: 9d38b03f33 (このIDを非表示/違反報告)
茂結田(プロフ) - あゆさん» ありがとうございます(T ^ T)移行後も更新は不定期になってしまうかと思いますが、色々なお話が描けるように頑張ります＼(^^)／ (2017年11月23日 16時) (レス) id: 9d38b03f33 (このIDを非表示/違反報告)
茂結田(プロフ) - めいさん» 待って頂いて本当にありがとうございます(T ^ T)移行後もゆっくりになってしまうかと思いますが、少しずつ更新頑張ります。本当にありがとうございます！ (2017年11月23日 16時) (レス) id: 9d38b03f33 (このIDを非表示/違反報告)
茂結田(プロフ) - エムさん» ありがとうございます(T ^ T)エムさんの気持ちにお答えできるように移行後も頑張らせて頂きますので、ぜひよろしくお願いします(^^) (2017年11月23日 16時) (レス) id: 9d38b03f33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茂結田 | 作成日時：2017年9月23日 19時
