俺が好きになった人【吉野北人】

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北人「本当に平気？」


「大丈夫だよ笑」


お店の外で停まっているタクシーの前で「もう遅いし、送ってく」って言ったら首を振られてまった。


時刻はもう11時を回っていて、皆明日も仕事を控えているため、今日はここでお開きとなった。





陸「Aちゃんまた明日〜」


翔吾「バイバーイ！」


樹「早く乗ってください……お疲れ様でした」



まだ酒を飲めない未成年組が、酔い潰れている成年組をタクシーに乗せている光景を見て面白おかしく笑っているAちゃん



「樹くんこそお疲れ様！笑 また明日ね」



一人一人に声を掛けて、最後まで残ったAちゃんを見送るのは俺の役目。





北人「気をつけて帰ってね」


「うん、北人くんこそ」


タクシーの後部座席に乗り込んで、窓を開けたAちゃんの目線に合わせて膝を曲げると、「ふふっ」と笑った。



北人「え、何？」


「可愛い顔してるのに、行動は男前だね」


北人「え…」


「明日、二日酔いとかやめてよ？笑」


北人「あっ、ちょ…！」



窓から手を伸ばして雑に頭を撫でたAちゃんは、「おやすみ」と言って帰っていった。






北人「ほんとにもう…笑」





頭を撫でるなんて、普段は絶対そんなことしないから きっと少し酔ってたんだろうね。


"おやすみ" だって、他のメンバーには言ってなかったのに……

自分だけ そんな風に思ったら、急に心臓がドキドキして。

お酒のせいかな笑










そういえば、おやすみって言いそびれちゃったからLINEででも言っておこうかな



帰路を歩きながら思い出して携帯をポケットから取り出す。



北人「あ……」



そういえば、



北人「まだ連絡先聞いてなかった」



毎日のように仕事で会ってるから、連絡先が無いことに今更気付いた自分に笑う。



北人「…明日聞こう」







お酒が程よく回っているせいか

今日は少しだけ気分がいい

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