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「そんな、わざわざいいのに…」
タケル「心配だったから」
自動ドアの前で立ちっぱなしのAちゃんに、タケルさんが近付いて頭を撫でた。
北人「っ…」
これで苦しくなるなんてバカみたい
2人は夫婦なんだからこんなこと当たり前で…
寧ろ自分の方がおかしいだけで。
並んで話す2人があまりにもお似合いで、見ていられなかった俺は壱馬の方に視線を向けた。
壱馬「…あのさ、ほく、」
陸「Aちゃん結婚してたの？」
壱馬が口を開きかけた所に陸さんが割って入ってくる。その顔は怒ったような悲しんでるような、複雑な顔をしている。
「……陸くんごめんね、」
困ったようにAちゃんが謝ると、隣のタケルさんの体が動く。
タケル「言ってなかったのか？」
「言うタイミング、逃しちゃって…」
ボーカルをやっているせいか、人の声には敏感なことが多くて。
そんな俺が感じ取ったタケルさんの違和感
タケル「……帰るぞ」
「ま、待って…!!」
タケル「すぐそこに車があるんだ、早く」
無理矢理引っ張るようにして歩き始めたタケルさんに腕を引かれて歩くAちゃん
……少しだけやり過ぎにも見える
「っ…」
北人「……あ、Aちゃん！」
一瞬だけ怯えた顔をした彼女を見逃さなかった俺は、咄嗟に声を掛ける
ピタリと動きが止まった2人が俺を見た
……やばい、何引き止めちゃってんの
北人「ばいばい！また明日」
先の言葉が何も見つからず、結局それしか言わずに手を振った俺に、嬉しそうに微笑んで「またね」と手を振って歩いて行った。
.
陸「ねぇ、何。どういうこと…？」
壱馬「陸さん、」
2人が居なくなって静まり返った事務所前で口を開いたのは陸さんで。
"時が来たら私から言う"いつかAちゃんはそんなことを言ってたけど、今この場に知ってるのは俺しかいない。
……俺が説明しなきゃ
北人「陸さん、壱馬…ごめん」
陸「北人？」
北人「俺知ってた…Aちゃんの結婚」
案の定、口を開いて固まった陸さんを見て、申し訳ない気持ちになる。
壱馬は……
陸さんの隣の壱馬に視線を移すと、ずっと俺を見つめて逸らそうとしなかった。
……そりゃショックだよねいくら壱馬でも。
壱馬「……俺も知っとった」
北人「え？」
壱馬「結婚してること知っとったわ」
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# 岩萌(プロフ) - 茂結田さん» 更新通知来た瞬間読みます笑
たまたまそれが流れたんですけどね。切なかった…笑 (2017年10月10日 20時) (携帯から) (
レス) id: 32fbb0b927 (このIDを非表示/違反報告)
茂結田(プロフ) - # 岩萌さん» ありがとうございます(T ^ T)ついに、です笑 これからの展開にも是非注目していただきたいです！言われてみれば、人魚姫の物語と似てますね…笑 (2017年10月10日 20時) (レス) id: 9d38b03f33 (このIDを非表示/違反報告)
茂結田(プロフ) - びすさん» ありがとうございます!!これからも切なさを追求していくつもりです笑 北人の性格と雰囲気をしっかり届けられるようにこれからも更新頑張ります！本当にありがとうございます(^^) (2017年10月10日 20時) (レス) id: 9d38b03f33 (このIDを非表示/違反報告)
茂結田(プロフ) - 青葉さん» ありがとうございます！北人の健気さと、この話の切なさを伝えられるようにこれからも更新頑張ります！(^^) (2017年10月10日 20時) (レス) id: 9d38b03f33 (このIDを非表示/違反報告)
# 岩萌(プロフ) - 茂結田さん» いやいや全然待ちますよ！今回もやばかったです、ついにって感じですね！ニヤけが止まらない(//∇//)
人魚姫聴きながら読むと涙出そうになる…笑 (2017年10月9日 10時) (携帯から) (レス) id: 32fbb0b927 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茂結田 | 作成日時：2017年8月30日 20時
