もう一度君を 2 ―YoonGi―

さとうろくじゅっぱい ページ11

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YG side








「ジョングガ早く戻ってこいー」






「ジョングガトイレ長いぞー」









マンネラインに

ジョングクを迎えに行こうと無理矢理連れてこられて廊下に出れば


さっきトイレに行ったジョングクにデリカシーの欠片もないことを堂々と叫ぶテヒョン





恥ずかしい…








「な、俺なんで連れてこられたの」







「なんか死にかけのおじいさんみたいだったから！」









…テヒョンは前からだけど



……95z揃ってデリカシーというものを知らないのか。








ていうかそもそも理由になってない気がする






すると、ある楽屋から出てきた後ろ姿が目に入った









あ、Aだ…





…このまま知らないフリした方がいいんだろうか





……無理。








俺は少し歩幅を大きくしてあいつに追いついた








「…A」





そこまで大きな声ではなかったけれど、Aにはちゃんと届いていたみたいで









『…お疲れ様です、シュガさん』






少し固まった後、そう言って振り返った








「あ！ユンギヒョンのお友達だ！」




「ほんとだ！

お久しぶりでーす！」







……やめろよ



俺のAなんだから









なんて子どものような独占欲がふつふつと込み上げてくる






『お久しぶりです』





Aはそうきっちり返すもんだから、


95zは少しニヤついている








「超美人…」




おいジミナ聞こえてんぞ














じゃあ、と立ち去ろうとしたAを見て


思わず引き止めた




体が勝手にって感じ。









「待って」







『えっ』









ただでさえぱっちりとした目を更に大きく見開く彼女。





…かわい。









「…俺らのステージ、袖でちゃんと見てて






あと、応援して」







Aに、夢を叶えた俺の姿をちゃんと見て欲しくなった






あの時あんだけ支えてくれたAに、ちゃんと見せておかなきゃって思ったし




それに……Aに応援してもらえれば、



いつも以上の力が出る気がして。









なんだか、昔の懐かしい光景が浮かんだ









『……




…ミンユンギ、頑張ろう』





















そうそうこれ……







この言葉は俺にとって

もの凄く力を持っていて。









この言葉を聞くとできないこともできる気がするんだよ









俺はステージが成功するのを確信して



ニヤッと笑った







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