『真紅』 (ページ6)

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「は…？」

「あ、あのね！その…私たちもう付き合い始めてから半年くらいじゃない？」

キスも手を繋ぐのもしたし、好きも大好きもたくさん貰って毎日は幸せだけど、それだけじゃ足りなくなるのは人間の悪いところかもしれない。

もっと先を期待して、めいっぱい誘惑したのに、ルフィにことごとくスルーされて悔しかったし悲しかった。

恥ずかしさから何度も言葉に詰まって、それでもちゃんと伝えようとぽつりぽつりと話すとルフィは最後まで黙って聞いていてくれた。

「だからかよぉー、Aが今日やけに可愛かったの」

話し終わった途端、ルフィは私の身体を抱きしめると首元に顔を埋めてそんなことを呟いた。

興味なかったんじゃないのかと聞けばがばっと勢いよく顔を上げてそんなわけないだろと若干怒りながら否定する。

「ずっと触てぇなって思ってた」

白い肌も、細い腕や足も、首筋も。全部綺麗で、美味そうだった。

そんなことをいうルフィは初めてでどう反応すればいいか分からない。
俯いて黙り込む私にルフィは意地悪な笑みを浮かべて表情を見ようとしたから覗き込んでくる。

だれよ、ルフィが純粋無垢だなんて言ったの。

「ずるいぃ…ルフィのバカ」

「かわいーなほんと、ほらこっち向けよ」

にかっといつものような笑顔を見せたルフィに言われた通り顔を向ければ優しく口付けられた。

さっきみたいな噛み付くようなものじゃなくて、優しくそっと触れるようなキスから始まりそれはだんだん深いものになっていく。

ぞくぞくと、背中に走った熱にぶるりと身体が反応するとルフィの手が背中を優しく撫でつけた。

「ひ、ぁ…るふぃ」

「いいよな？A」

熱の篭った視線を向けるルフィは完全に男の人の色気があって、少し落ち着いていた熱がまた身体を支配していく。

小さくコクリと頷いた私にルフィは嬉しそうに笑って額にそっとキスをした。

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普段のルフィからは想像出来ないような姿を見てみたいという気持ちから生まれたお話です。