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ガチャ


閉じた扉に背を向け歩く。通路は薄暗く人の通りもそう多くない。マフィアの雰囲気にあった通路だ。


そんな中、久しく見ていなかった顔があった。



『芥川君、久しぶりですね。』


「Aか。久しいな、2ヶ月ぶりか。」



黒い外套を纏う彼は私と同じポートマフィアの異能力者。彼は戦闘向きな能力なため、戦いの前線に繰り出されることが多い。


『任務先でも芥川君の噂を耳にします。凄いですね。同期ながら感心致します。頑張ってるんですね。』



「然り、僕も貴様の事を時たま耳に挟むぞ。【千の仮面を持つ女】とな。」



『役職柄噂されては不味いのですがね。ですが実力を認めてもらえてるようで嬉しいものです。』



「そうか。」
 

私と彼は同じ時期にここに入った言わば同期だ。最近は会うことは少ないが、会えばこうして互いを褒めあう。


お互い苦労が耐えない身のため、心労も多々ある。そこでこうして褒めあって、互いを認め、向上心を高めていた。


「そう言えば、例の噂の調査に当たると聞いたぞ。」


『情報が早いですね。先程請け負ったばかりだと言うのに。』


「噂などそういうものだ。」


『それもそうですね。』



言えば私はそんなに気に止めていなかった。もうそろそろ準備するかと、別れを切り出そうとした時。



「長くなりそうか?」
 


『え?』


「今度の任務。」



『えぇ、何一つ手掛かりがない所要ですからね。長くはなるかと。』



「そうか……久々に食事でもどうだ?」


なんということだ。彼から食事のお誘いが来るなんて。

同期としてそれなりの時間を共にしたが、こんなことは初めてだった。


『食事ですか…そうですね、しばらく任務で時間も潰される事ですし、直ちに行くと言いましたけれど、それくらいなら首領も許してくださるでしょう。行きましょうか。』


「ならば今晩貴様の家に向かう。準備はしておけ。」


そう言ってこちらに背を向ける芥川。私は彼とは反対の方向に向かい自宅を目指した。

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(プロフ) - 続きを楽しみにしてます!! (2021年4月4日 17時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
涼夏_Ryouka_(プロフ) - aoiroさん» 返信遅れました…(^^; そう言っていただけて嬉しいです!頑張りますね! (2021年1月15日 1時) (レス) id: 467693ef76 (このIDを非表示/違反報告)
aoiro(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください (2021年1月12日 0時) (レス) id: 832b7f5fb6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:涼夏_Ryouka_ | 作成日時:2021年1月9日 23時

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