【文スト】芥川の同期【呪術廻戦】

。※気分を害する場合があります ページ14

しばらくそれぞれの場所を調べた。今いる場所は4件目のかつて老夫婦が営んでいた老舗。


やはり当然のようにテープが貼られて、少し前までは心霊スポットとして人気だったらしいが、事件が起こってからは、近所の人以外、誰も近寄らなくなった。


『こんにちは、おばあさん。私今ここのお店について調べていて……何か知っていることありませんか？』


｢…どうして調べるんだい？またそうやって若者は私達を見世物にするのかい？｣


『…え？』


ここでの事の発端は数十年前になる。


ある家族は家業としてこの店を代々営業してきて、近所やちょっとしたマニアにも人気な肉屋だった。


素材、肉そのものを売ったり、加工して提供することもしていたらしく、どれも大変美味だったらしい。それなりに繁盛もして、その地区を代表する店でもあったとか。


だが、この店が閉じてから、ここの付近の人は完全に心を閉じてしまっているようで、街の雰囲気も暗くなったらしい。


仕方がなく少し離れた街で聞き込みをすると、どうも胸糞悪い話が出てきた。


どうやらあそこは同和地区だったらしく、偏見の嵐にあの店も被害にあったのだとか。


事実無根の噂を掲示板などで流され、次第に営業が困難になり、老夫婦は自〇にまで至たり、店は閉業。


それからもあそこは心霊スポットとして面白おかしく取り上げられ、メディアや若者に踏み荒らされた。

勿論近所の人は気分を酷く害す日々が続いた。

だがしかし、ある日事件が起こった。それなりに名の知れた配信者が、生配信中に突然不慮の事故に見舞われた。


突然泡を吹いて倒れたのだ。


視聴者も何がなんだかわからず、警察に通報したが、数十分後に彼は死体として発見された。


勿論毒の服用した痕跡は全くなく、これまた迷宮入り。


死体にも、殺人方法にも様々な不可解な点があり、この事件はもしかしたら、報われない老夫婦の呪いがかけられたのでは、と言われるようになった。

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