【男主】I’ve never loved anyone like this.【センラ】 (ページ5)

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4話ページ5

「きゃー！！安田くんカッコイーー！」

かっこよかったら意味ねぇやろ…。

「安田くんイケメンすぎる…。」

だからイケメンすぎたら意味ねぇやろって。

なんて心ん中でボロクソに言っていたら女子の軍団が俺の所へやって来た。

なんだなんだ。

「す、鈴木くん、メイクを…」

なんだメイクか。
そんなびびんなくても殴ったりしねぇって。

俺が素直に目を閉じると女子らが、

「す、素直…可愛い……。」

…ハイハイ。安田はイケメンで俺は可愛いのね。
ったく、これだから女顔は嫌だね。

それから20分くらいでメイクは終了。
女子が言うには、

「鈴木くん、肌白いからファンデーション要らずやし、まつげ長いからつけま要らへんからビューラーで上げるだけやしめっちゃ化粧ノリいいし羨ましいよ！！！！」

そんな事言われても嬉しくないんだが。

俺は苦笑いを浮かべてありがとうとだけ言って教室出た。
まぁ、出る時に両耳にあけてたピアスをこっちに変えてきてってなーんか可愛いピアスを渡されたけど。

…こんなカッコでうろちょろしたくねぇな。

俺は屋上に行き、時間を潰す。

うちの学校の屋上にはベンチが置かれている。
というのも俺が引っ張り出してきて置いたんだけど。

「ったく、天気良すぎるなこれ」

ゴロンとベンチに横になる。
チクッと太ももに痛みを感じてポケットに手を突っ込むと可愛らしい金の木の葉にパールが散りばめられているピアスが。

これつけろって言われたんだっけ……。

「……つければいいんだろつければ。」

今つけているフープピアスを外し、さっき渡されたピアスを付ける。

ふと窓ガラスに映る自分を見る。

「……はぁ……。女子やなこりゃ……」

溜息をついていると、ガチャっと扉が開いた。

「いたいた。鈴木。もう始まるって女子が探してたぞ」

「安田…。」

「ふはっ、お前可愛いな。タイプやわ」

クシャっと笑う安田にドキッと心臓が跳ねた。
跳ねたってなんだよ、跳ねんなよ。

「今行く……」

「ほら、」

ん、と手を出される。

なんだお手をどうぞってか。俺は男だぞ。
素直に手をとるとグイッと抱き寄せられた。

「おい、」

「…可愛いな。やっぱ」

「近い」

「わりィわりィ、そんな睨むなって」

ぱっと俺を離す。

睨むだろ。んで、ドキドキしてる心臓がうぜぇ。
どうにかしてぇ……。

「とりあえずクラス戻るで」

「分かってる」

そっからクラスに戻るまで俺の心臓のドキドキが鳴り止むことは無かった。

くそっ……なんだこれ。