【壱】鬼を連れた鬼殺隊士 ページ4
【鬼】────人を主食として生きる化物。
人間離れした身体能力に強靱な肉体。人を切り裂くために用意されたような鋭利な爪。傷をつけられた箇所は瞬く間に元通りになり、中には摩訶不思議な異能を使う者もいる。日の光か特別な刀で首を断ち切らない限り死なないとされる。
【鬼殺隊】────鬼から市民を守る、政府非公認の組織。その数は数百名。
常人の肉体に鞭を打ち、生身の体で立ち向かう。怪我をすれば治りも遅く、命を落とすのも珍しくない。【全集中の呼吸】という特別な呼吸法を駆使し、身体能力を飛躍的に向上させる。
そしてまた、天宮 桜士郎もその【鬼殺隊】の隊士であった。
■
日の出と同時に、桜士郎が鴉と共に産屋敷邸へと到着すると、鬼殺隊 第九十七代目当主 産屋敷 耀哉、通称お館様の御内儀である、産屋敷 あまねが、凜とした
「遅くなり申し訳ありません」
桜士郎が頭を下げようとするも、それはあまねによって止められる。
「
手で催促をしながら、あまねは門の向こう側へと歩いて行く。早朝は冷えただろうに。少し申し訳無さを感じながら、桜士郎はあまねに続いて門を潜った。
「……随分と、お久しぶりですね」
少し歩いたところでふと、あまねが口を開いた。桜士郎があまねと話す機会は
「……そう、ですね。二年程でしょうか」
「当主も心配されていました。
あまねはそこから口を噤み、黙ってしまった。その顔から察するに、相当心配してくれていたことが伺える。
「ご心配をおかけして申し訳ありませんでした」
桜士郎の謝罪にも、あまねは黙ったままだった。これは単なる彼の自己満足だろうが、迷惑をかけたことには変わりないのでこれで良いと彼は結論付ける。玉砂利の音が鳴るだけで、少しばかりの沈黙が訪れた。
「もう大丈夫なのか、聞いても宜しいですか？」
途端、あまねが口を開く。桜士郎はその言葉を聞き、心臓がドクンと大きな音を立てた気がした。
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天霧(プロフ) - とても面白かったです。ハールメンで見させて貰います。 (2021年9月26日 1時) (
レス) @page17 id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
しとは(プロフ) - いおりさん» 前作からと長々この作品をご閲覧頂きありがとうございます！部活の大会や模試などが立て込み、中々更新出来ずにすみません。ですが、これからも応援して頂けると嬉しいです。よろしくお願いします！ (2020年1月16日 7時) (レス) id: 076c798201 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 前作から来ました。今作もすっごい面白い、、、。これからもお体に気をつけて更新頑張ってください。楽しみに待ってます。 (2020年1月13日 17時) (レス) id: 74a65ddbfb (このIDを非表示/違反報告)
しとは(プロフ) - そう言って貰えると、良かったぁってなります。ありがとうございます！了解です。前作は残していく方向で行きます！更新頑張ります！ (2020年1月5日 11時) (レス) id: 076c798201 (このIDを非表示/違反報告)
Sara．(プロフ) - 面白すぎて一目惚れしました。大好きです前作残して欲しいですす更新頑張って下さいぃぃ！ (2020年1月4日 23時) (レス) id: 37e203d48e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しとは | 作成日時：2019年12月12日 1時
