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201X.11.20
……ようやくいろいろ終わったから、久しぶりにこのノートを見返してる。
なんでこのノートが鞄の中に入っていたんだろう……?誰かが他の何かと間違えて入れたのか……?
……いや、今はそんな事はどうでもいい。
……ああ、朱音……優那……皆……なんで、どうして……そんな……。
……あの日、母さんに叩き起こされて、急いで準備して、祈里小中学校に行って、その道中で朱音と逸れて、それで……朱音は……瓦礫とかの下敷きになって……。
なんで、どうして……?どうして、朱音が死んだの……?
朱音だけじゃない……優那も、友達も、皆……。
……つい数ヶ月前までは、馬鹿話で笑い合って、普通に遊んで……。
…………それなのに、あの日の台風で、全部が壊れた。
俺らは親戚とかの支援のお陰で、もう普通の生活に戻ったけど……俺にとって、それは早過ぎたみたいだ……。
ズルズル引きずっても意味がないってのはわかってる。……わかってるんだよ。
でも……やっぱり、俺は…………前を向けれない……。
皆との思い出を忘れたくない。でも……覚えているのがつらい。
だって、あいつらとの思い出が、夢にまで出てきて……最後は、皆血塗れ……。
覚えてなきゃいけない。忘れたら、最初からあいつらがいなかったみたいになっちゃいそうだから。
……でも、覚えていたくない、忘れたい。……前を向けないから。
…………結局俺、何がしたいんだろう……?
覚えていたいのか?覚えてなきゃいけないのか?忘れたいのか?忘れなきゃいけないのか?
……もう、わけわかんねえよ……。
……こうなるんだったら、あの日、俺が死ねばよかったよなぁ……。
だって、今、生きるのが辛くて辛くて仕方ないんだよ……!!
こんな思いをして生きていくぐらいなら、いっそ、死んだ方が……!!
……何考えてるんだろう、俺。
はあ…………やっぱり俺が死んだ方が、よかったのかなぁ……。
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