【終焉ノ栞プロジェクト】 5 (ページ12)

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RE:平行恋線2 ページ12

家に帰った美奈子は、新聞をなんとなしに見ていた。三面記事にとんでもない見出しが載っていたからだ。
「各地で起こる怪奇現象! 気象予報で出されるニセモノ注意報とは」
「どうやら最近、あの都市伝説で有名なドッペルゲンガー現象が各地で頻発している模様。都市伝説研究家××氏によれば……」
あほらしい、と記事を一瞥して、テーブルの脇に乱雑にのける。
美奈子は散歩に出た。住宅街を通りすぎると商店街。何か面白いものがあるわけでもないけれど、なんとなく歩いていた。
ニセモノ注意報という言葉に心がざわつく自分がいる。馬鹿にしながら怖がっている自分が。
「こんなの、私じゃない」
仮面を被りすぎているせいで本性を現さずに済んでいるのが、今は裏目に出ていた。ショーウィンドウに映る自分の姿がホンモノかニセモノかわからず、ぽそりと嘆くしかなかった。

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