屋上で出会った緑くん。 (ページ14)

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12話ページ14

A視点

日直「きりーつ、礼。ありがとうございましたー。」

みんないそいそと教室を出て行く。
私も早く部活行こ。

『ぶーすとくん、私がほしいのよく分かったなぁ。』

私はもらった時からずっとつけていたリストバンドを見て呟く。

花園「何独り言言ってんの？キモいんですけどw」

まだ教室にいたんだ。早く帰ればいいのに。

『あのさぁ、もうこういうことやんのやめてくれない？』

私がそういうと花園さんの表情が一気に変わった。
背筋がゾワッとするほど怖い。まさに、鬼の形相。

花園「何だよ…。ちょっと仲良い友達ができたから調子乗っちゃって…。そういう態度がムカつくんだよ‼」

パシィ！！！

『痛‼』

私は尻もちをついてしまった。
暴言の次は暴力かよ。相変わらず嫌な人だ。

花園「あ、ねぇ、あんた。腕に何つけてんの？」

そう言って花園さんが私の腕からリストバンドを取った。

『やめて！返して！』

花園「ふーん。これがそんなに大事なの？」

『そう。大切なもの。だから返して！』

私がそう言うと花園さんはイヤミっぽい笑みを浮かべ、ポケットからハサミを取り出した。
そしてニヤニヤしながらリストバンドを切っていた。

『う、そ…』

花園「あっははは！いやースッキリした！これから学校くるならそういう顔してきてよね！あーもうこんな事あったから学校来れないかーwww」

『大切に使うって…言ったのに…。』

目から涙が溢れて止まらない。
花園さんに蹴られそうになっているのに、私はただ、バラバラになったリストバンドを見て泣いていた。

ガラッ。

誰かが教室に入ってくる。

ぶ「Aさん？…どうしたの！？」

ドアのところにはびっくりして目を見開いているぶーすとくんの姿があった。