White Linaria .【黒】 (ページ28)

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『うーん…。初めての感覚だ』

オフショルだから、肩が出ていることに違和感がある。

肩を露出した服を着たことがないから恥ずかしい。

「お客様どうでしたかー？」

カーテン越しに聞こえる店員さんの声。

『あ、えっと…』

顔だけを出して答えると、目黒と目が合った。

目黒「何で顔だけ出してるわけ？」

『いや…それは…』

こんな格好で出れるか！って心の中でツッコミを入れる。

目黒「見たいんだけど」

目黒の発言に、ヴッとなりしばらく考える。

『……分かった』

意を決して、カーテンを開けて目黒と店員さんの前に出た。

「やっぱりお似合いですよ～！」

嬉しそうな顔で褒めてくれる店員さんに、嬉しさを感じた。

でも、目黒は何も言わないでぼーっとしている。

『どうしたの？』

私の言葉でハッとしたのか、手で口元を押さえた。

目黒「いや、その…」

『何？』

一瞬だけ私を見て、その後にすぐ目線を逸らした。

目黒「……、似合ってる」

小さな声で。でも、私の耳にはしっかり聞こえた。

『あ、ありがとう…』

目黒の言葉でむず痒い気持ちになった。