マーガレット .【WN】

・ ページ12

.


⠀

⠀
⠀

2人でタルトを食べて、少し話をして店を出る。



店の中では特にミンギュの愚痴を聞かされたけど、2人は仲がいいなって少しヤキモチを焼いてしまった。

ウォヌとミンギュがお互いに強い信頼を持っていることは知っていたけど。2人が羨ましく思えた。


⠀

⠀

『奢ってもらって申し訳ないな…』

WN「俺のワガママで着いてきてもらったからいいよ」

『ありがとう』


⠀



ウォヌの手にはさっきのお店の箱。いくつかのタルトをテイクアウトしたみたい。


⠀



『何個か買ってたけどミンギュと食べるの？』

WN「まぁね。それに」

『ん？』

WN「ジウさんも食べたいって言ってたからね」


⠀



ズキンとウォヌの言葉が胸に深く刺さった。

さっきまでの幸せな気持ちが一気に現実へと連れ戻された感じ。


⠀



『そ、…そうなんだね』

WN「俺1人だと行きづらいし、A甘いもの好きだから一緒に来たら楽しいかなって思って」

『あ、うん。甘いもの好きだから全然だよ』

WN「今日はありがとう」


⠀



嬉しそうに微笑むウォヌを見て、泣きそうになる気持ちを堪える。


やっぱり私は彼女さんには勝てない。彼には既に隣にいるべき人がいるんだと。彼には優先すべき女性がいるんだと。

改めて痛感させられた。


⠀



『……どういたしまして、っ』


⠀



また私は、ちゃんと笑えていますか…？

# 幸せそうな彼→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す