姉ですわ！ ページ8
「いっちに〜さ〜んし、ご〜ろっくしっちはっち」
本日、5時間目の授業は＿＿＿
「晴れた運動場に響く掛け声、平和ですねぇ。」
私の大好きな＿＿＿
「八方向からナイフを正しく振れるように！！どんな体勢でもバランスを崩さない！！」
た、たい…体育…？
種目はナイフです。ナイフです。大切な事なので3回言います。
ナ イ フ で す 。
何この授業。私の知ってる体育じゃない。
「生徒の武器が無ければ良いんですがねぇ。」
「いや、お前が元凶だろ！！」
最近、先生として烏間先生が教室にやって来た。
だから今日から体育の時間は烏間先生の受け持ちになったらしい。
あの人、防衛省の人なんだよね。教員免許も持ってるってハイスペックすぎるわ。
烏間先生は、完全に邪魔な殺せんせーを砂場に追いやってる。
「ひどいですよ烏間さ…烏間先生。私の体育は生徒に評判良かったのに。」
しくしく涙流しながら砂場遊びしてるよあの大人。
というか、別に殺せんせーの体育は良くなかったような…。
この前もさ＿＿＿
「反復横跳びをやってみましょう。まず先生が見本を見せます。」
って言って分身見せられたんだよ？
「「「！？」」」
「まずは基本の視覚分身から。慣れてきたらあやとりも混ぜましょう。」
「「「できるか！！」」」
＿＿＿
皆その時の事を思い出してるのか、口々に愚痴が飛び交う。
いや、殺せんせーガーンって顔してるけど事実だかんね。
その私の一言がトドメになったらしく、さっきよりも大量の涙を流しながら砂場に戻っていった。
「でも烏間先生、こんな訓練意味あんスか？
しかも当の暗殺対象がいる前でさ。」
あ、それ私も思った。
心の中で前原の質問に同調していると、烏間先生は、勉強も暗殺も同じ事だ。って言った。
「？」
私たちが頭にハテナを浮かべているのが見えたのか、烏間先生が「例えば…そうだな。」って言って周りを少し見渡した。
「磯貝君、前原君。そのナイフを俺に当ててみろ。」
「え…いいんですか？2人がかりで？」
「そのナイフなら俺達人間に怪我は無い。かすりでもすれば今日の授業は終わりでいい。」
！
いいなー、磯貝達。私もナイフ当てやってみたい…。
いや、烏間先生に当てれないなら阿須汰に当てればいいじゃない！
「(今なんか悪寒が…。)」
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作者名：相良 夜恵 x他1人 | 作成日時：2017年4月19日 22時
