お姉ちゃんだよー！ ページ3
私達は暗殺者。
ターゲットは担任の先生。
今日もＨＬのベルと共に銃撃が始まる。
「夏藤阿須汰君！」
「はい。」
「夏藤紫陽花さん！」
「はーい！」
私は夏藤紫陽花！阿須汰は私の双子の弟。
でも、二人揃ってバカかっていったら、そーでもないんだよね。わあ悲しい！
私がＥ組に落ちちゃったのは…まあ…認めたくないけど…バカだからなんだけど…。
まずはその事から話してみよっかな。
あのね、阿須汰がEなのは＿＿＿
それは放課後。
憧れの三年生が近づいていて、ちょうど浮かれていた季節。
私はこの学校のエライ人。つまり、浅野理事長サマに呼び出されていた。
でも、この人ニガテなんだよなぁ。
目が笑ってないっていうか。怖いっていうか。
本人の前でそんな事を考えていたら、突然理事長が話し始めた。
「夏藤さん、実は君に伝えたい事があってね。」
「はい！何でしょうか！？(怖い怖い怖い怖い)」
努めて明るく、元気そうに声を返事をしたけれど、内心ものすっごくビビってます。えぇ。
だってさっき「このひとニガテ」とか思っちゃったもん！
この理事長平気でテレパシー使いそうで怖いんだもん！
「おめでとう、＿＿＿＿三年生からＥ組行きだよ。」
「…え……。」
楽しみにしていた三年生、期待していた三年生。
それが音を立てて崩れ落ちた気がした。
Ｅ組は、
Ｅ組は、
この学校の最底辺。
そこに私は落とされる…いーや、落とされたんだ。
実感が湧かなくて。ただぼんやりと突っ立っていると、誰かがこの部屋に入ってきた。
あっ、やっば。今の聞かれたかな？
Ｅ組とかダサいよね。知り合いじゃなきゃいいけ…ど…？
「あ、え？阿須汰！？」
思いっきり知り合いじゃないですかー。やだー。
うっそだろお前。
「おや、夏藤君。どうしましたか？」
理事長サマが声を掛ける。
けど、阿須汰は何も聞こえないみたいに、
無言で持ってたプリントを乱暴に放り投げて、もう片方の持ってた紙を破いた。
そして阿須汰はそのまま、ダメ押しみたいにそれをバラまいて、正に最高ってぐらいの笑みを浮かべている。
あーあ、掃除大変だよこれ。
というか…
そんな事したら…
「嗚呼、重要な書類を破いてしまいました。
＿＿＿これで僕もＥ組ですよね？」
「ええ、夏藤さん、夏藤君。
君たちは来年からＥ組です。」
こうなりますよねー！
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作者名：相良 夜恵 x他1人 | 作成日時：2017年4月19日 22時
