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ページ4

【SV】
一人称:俺
二人称:お前

「俺はヴィンセント。ヴィンセント・レフコースだ。ああ、生徒会長のダイアナは俺の妹だな。気軽にヴィンスとでも呼んでくれ」

「うん? いや、妹の側にいるのはフランシス。俺の双子の兄弟の方だな。俺はヴィンセントだ。ああいや、間違えられることくらい慣れてるからそんなに気にするな、と言いたいところだが……。お前、あいつの前では間違えてやるなよ。あいつは俺と間違えられるのが嫌いらしくてな、怒らせたくなかったら気を付けた方が良いぞ」

「別に仲が悪いってわけじゃない。むしろ俺はそれなりに良い方と思ってるんだけどな? なのにあいつ、俺と間違えられることだけはどうしてもいやだって言うんだ。あそこまで拒絶されるとさすがに俺も傷つくぞ……」

「よっ、と。大丈夫か? 支えるためとはいえ気軽に触れてしまって悪いな。怪我はないか? うん、目立った外傷はないが……。一応医務室に行ったほうがいい、このまま連れて行くぞ?」

「ああ、あの女……ヴィオレッタ・パドローナは俺の婚約者だ。いや、別に愛故に婚約を決めたわけではない。妹が彼女のことを大層気に入っていてな、義姉にしたいというんだ。そういうわけで俺に婚約の話が回ってきた。あの妹が考えそうなことだろう?」

「見るな……!! 忘れろ……!! 頼む、忘れてくれ……!! 俺だって好きでこんなことをしてるえわけじゃない……!!!」

「違う、誤解なんだ! あれはヴィオラが勝手にやっていることであって断じて俺が趣味でそういうことをしているわけじゃない!! 何で信じてないといった顔をする!!?!?」

「だから違うといってるだろう!? 俺は断じて喜んでなんかない!!!!」

「勝手なことをしてもらっては困るな。ヴィオラに用があるときは先に俺を通して貰わないと」

「ヴィオラに手を出そうとするとは良い度胸じゃないか。俺の婚約者に手を出そうというのなら、それなりの覚悟は持ち合わせているんだろうな? いや、別に今すぐお前に殴りかかったりしないさ。そんなことをすれば俺が風紀を乱したとしてヴィオラに『お仕置き』されてしまうからな」

「よう、久しぶりだな。この前は俺の婚約者がどうもありがとう。何を怯えた顔をしている? これはあくまで『訓練』、授業の一環だ。万が一にも殺してしまうなんてことだけは絶対にないから安心しておけよ。よし、それじゃあ早速勝負と行こうじゃないか」

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作者名:白銀刹那 | 作成日時:2022年10月16日 22時

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