【CS】ユグドラシルの木のもとに (ページ19)

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【ノルニル一族】ページ19

魔法界の小さな村の「世界樹」と呼ばれる木を管理する一族。村に住む全員がノルニルの血族という閉鎖的な社会を形成する。
過去を司る魔女「ウルズ」、現在を司る魔女「ヴェルザンディ」、未来を司る魔女「スクルド」の三姉妹により創設されたとされるが詳細は不明。村長の家に生まれた娘には長女から順番に彼女たちの名が与えられることが古くからの習わしとなっており、それぞれの名が持つ「あるべき姿」を貫くことが求められる。

と、ここまでは彼ら一族が勝手にそう信じているだけの物語(つくりばなし)である。

本来の始祖は、神々を愛する一人の男。その名をヴォルヴァ・シャオシュピール・ノルニル。生まれ持った名をシャオシュピール・グロイビガー。村史においては三姉妹の子、二代目であると記されているがそれは彼が仕組んだ意図的な誤りである。
魔女狩りの時代に生まれた魔法族である彼は過激なアルジェント教徒により目を抉られるという辱めを受けるも命からがら逃げだし、このまま殺されるくらいならば自ら命を絶とうかと思い悩む中で夢に現れた北の神々に救われた。以降シャオシュピールは彼らを信仰、彼らとともにあろうとして自らを「巫女(ヴォルヴァ)」と称し、我は運命の女神ノルニルの子であるとの意味を込め「ノルニル」姓を名乗った。そして魔法界に移住後「世界樹」に見立てた大木を中心とした村を作り、子らに神々の名を継がせ、世界樹の番人として育てた。
彼の夢に現れたと言われる「北の神々」は絶望が見せた幻、もしくは何らかの魔法による干渉。