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「第2話、シーン16から始めます。」
比較的若い男性が声を張り上げた。
『雨降りそうだな。傘持ったか？』
『うん勿論。でもせっかく髪の毛うまくいったのにな。』
『でも雨っていいもんよ。』
『えー？そうかなー？』
『だって雨がなきゃ僕たちは生まれてないんだよ。』
『どういうこと？』
『地球に雨が降って、海ができて、生命が生まれて。』
『あ。』
『そう、雨がなきゃ君に出会えなかったんだ。』
「そこでいってらっしゃいのキスをする。」
『いってらっしゃい。』
『うん、あなたも。気をつけてね。』
『ああ。夕飯は外で食べよう。今日は記念日だからな。』
『そうね。仕事終わったら連絡するわ。』
『僕もそうするよ。』
「はい、オッケーです。」
Aは息をするのも忘れて中村さんの後ろ姿を見つめていた。
「Aちゃん大丈夫？」
ハッとして息をすると中村さんが柔和に笑った。
「なんだか緊張しちゃって。」
「いい緊張感だよね。これに衣装やメイクがあって、セットがあって、立ち振る舞いをつけると作品が仕上がっていくの。」
「凄いですね。」
「俺はこのお芝居の仕事が好きだし、沢山の人に関わることも好き。」
中村さんが遠くを見つめがら微笑んだ。
「今日は本当にありがとうございました。知らない世界を知ると視野が広がりますね。なんだか自分がちっぽけでもやもやしてる時間が勿体無く思えてきました。」
「何か感じて帰ってもらえたらそれで十分です。」
その日の本読みが終わって車に戻り、Aは大田原さんと中村さんにお礼を言った。
バックミラー越しに大田原さんが会釈をして、中村さんはAの頭をわしゃっと撫でた。
「また、いつでも見学においで。」
中村さんは嬉しそうに笑った。
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黒尾(プロフ) - 蒼凰さん» ありがとうございます。楽しんでいただけるようなお話考えていきますのでこれからもよろしくお願いします。 (2019年6月24日 21時) (
レス) id: 68c099bb5b (このIDを非表示/違反報告)
蒼凰 - 初コメント失礼します！この小説、とても好きです！これからも楽しみにしてます！体に気をつけて頑張ってください！ (2019年6月24日 19時) (レス) id: d530b8b740 (このIDを非表示/違反報告)
暖 - 対応ありがとうございます＜(_ _)＞楽しみにしてます！ (2019年6月19日 23時) (レス) id: 3edb6afb17 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾(プロフ) - 暖さん» ご意見ありがとうございます。本当ですね。只今調整いたしました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 (2019年6月17日 23時) (レス) id: 68c099bb5b (このIDを非表示/違反報告)
暖 - コメント失礼します！小説読ませて頂いてます！意見なんですが、途中から名前が変換できていないと思うんですが、、(主人公)違ったらごめんなさい＜(_ _)＞ (2019年6月17日 23時) (レス) id: 3edb6afb17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒尾 | 作成日時：2019年6月17日 0時
