噂の強い人達【Fischer's】 (ページ21)

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熱ページ21

ASide

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

『ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ…ﾍｯｸｼｯ…』

なんだか体が重い。

和樹「ねーちゃん時間だよ～」

『ﾌﾞｴｯｸｼ…』

和樹「ねーちゃん？どしたの？って顔真っ赤じゃん！」

『しんどいよ～』

和樹「はい、熱測って」

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ、ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

和樹「38.4…ねぇーちゃん。病院行こう。」

『嫌だ。』

和樹「母さんに知らせてくるから。着替えといて」

『やだ。』

和樹「なんで？」

『病院行きたくない。学校行く。』

和樹「いやいや、うつしちゃダメだから。」

『…。はい。』

和樹「じゃあ電話してくるから。」

『…うん。』

体が重いし、関節が痛い。

…目が重い。

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和樹Side

母さんに電話したら、病院連れてけって…

何故に姉の看病をせねばならん。

しかも、遅れて学校行けって。

そんなら休みたかった。

なんて、ひとりでイライラしながらねぇーちゃんの部屋に行く。

和樹「ねーちゃん、タクシー呼んだから早く着替えて」

『んー。分かった。』

お金と、バッグを持つ。

和樹「ねぇーちゃん、立てる？」

『大丈夫。先に靴履いてて。』

和樹「ん。」

和樹「タクシー来たよ」

『はーい。今行く。』

和樹「○○病院までお願いします。」

運転手「かしこまりました。」

『ごめんなさい、お願いします。』

運転手「わかりました。」

ってな感じて病院到着。

運転手「840円です。」

和樹「900円で。」

運転手「お釣りの…」

和樹「大丈夫ですよ、ありがとうございました。」

『ありがとうございました。』

病院内

和樹「お願いします。」

看護師さん「では、こちらに症状の記入と体温の記入をお願いします。」

和樹「はい。」

和樹「ねーちゃん。これ。」

『ありがと。』

文字を書くねーちゃんの横顔を見る。

熱があるせいか目が垂れていて、

顔が鮮やかなピンクになっていた。

…可愛い。

『かけたよ。出してきてくれる？』

和樹「あ、うん。」

やっぱりねぇーちゃんの弟で良かった。