行ってらっしゃいませ、ご主人様。【usss】

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A視点



出かける、と言って出てきたが…行く宛があるわけでもない。
さて、どうしたものだろう。

『…会いたいな』

あの4人に。
あの人たちの声を聞くととても安心するんだ。

嗚呼、私事で出てってしまった私はなんて哀れなんだろう。

『わ、雨だ…』

雨が地面の色をじわじわと変えていく。
私の髪もどんどん濡れていく。

『どうしよ…』

辺りを見回してみても何か雨宿りできそうなものはない。困ったなぁ…




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急に冷たさがなくなった。
あれ、何で私のところだけ濡れていないの？

ur「…久しぶり」
『…へ』

なんで……どうして、今ここにうらた様がいるの？
連絡なんてしてないし、さらさら連絡できるようなものがない。

うらた様の目は、吸い込まれるように綺麗。
だけど、少し哀しみがその大きな瞳に滲んでいる。

『お久しぶりです。どうしてこちらにいらっしゃるのですか？』

久しぶりに話すものだから、すごく緊張する。

ur「……ここに来たらAちゃんに会える気がしたから」

そういううらた様の顔は笑っていた。

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