謎の使命感と出逢い ページ25
(続)
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川村さんはそう云って困った様に笑った。
成る程、だから連絡が・・・ってそうじゃない！！
『ちょ、ちょっと待って川村さん』
「？」
首を傾げて此方を見る目の可愛らしさに、一瞬胸を打たれかけるも、何とか耐え私は水を飲んで一言。
『今、��彼��って云った？』
「ん？」
『知人って・・・男の人なの？』
途切れ途切れにそう聞くと、少し間の後、彼女はあっとした表情になる。
「ごめん、云ってなかっ・・・た？」
『・・・初耳デス』
「はい、二人共お待ちどう・・・ってどうしたんだい？」
思わず語尾が片言に成る程動揺し、兎に角今知った事は、絶対国木田さんに知らせてはいけないと、私が謎の使命感を感じたその時。
店員さんが二人分のランチセットを持ってやって来た。
『あ、いえ何でも。それじゃあ頂きます』
「頂きます」
今話していた事は置いておこうというように、私達は手を合わせ、置かれた昼食を食べる。
咀嚼して飲み込んだ後、スープにも口をつけたが、どれも美味しくて思わず顔が綻んだ。
暫くそうして夢中で食べていると、ドアベルが鳴る。
どうやら新しいお客さんが入店した様だ。
男性だろうか、大きな紙袋を抱えているせいで、顔は見えないが肩幅は広く、それなりに背も高い。
お店をやっているのか、焦げ茶色の前掛けが特徴的だった。
「お、お客さん大丈夫かい？荷物持とうか？？」
前が見えないせいか、足元が覚束ないその男性に店員さんが駆け寄る。
「有難う御座います。でも、大丈夫で______す！？」
その時、彼が転んで紙袋を放り投げた。
中からは丸い、少し赤茶けた黄緑色の物体が飛び散る。
青林檎・・・否、これは______梨だ。
店内の空を無数に飛び散る、丸いその物体を眺めていたその時。
______ふと、尻餅をついた男性と目が合った。
指通りが良さそうな栗毛に、同じ色の柔らかい瞳。
紙袋の所為で見えなかった私達が、姿を見詰め合ったその瞬間、互いの頭のてっぺんに落ちてきた梨がぽんっと跳ねた。
『いった・・・』
「うぅ・・・」
「二人共、大丈夫！？」
可愛らしい効果音とは真逆のあまりの痛さに、私は頭を押さえるがそれは向こうも同じらしい。
似たように呻き声をあげ、蹲っていたが・・・
「・・・っはは」
『ぷっ・・・あはは』
いつしか私達は、笑い合っていた。
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ただの本好き(プロフ) - 番外編を作りました。宜しければリクエストご応募下さい！ (2019年2月18日 16時) (
レス) id: 1d708256dc (このIDを非表示/違反報告)
Toua(プロフ) - 私は太宰さん！あと、ドストエフスキーさんとか、中也も大好き！賢い所とか強い所に惚れちゃったです(////∧////) (2018年12月5日 0時) (レス) id: 704eb57210 (このIDを非表示/違反報告)
ただの本好き(プロフ) - Touaさん» お返事遅くなって申し訳ございません・・・！そうですね、文ストのキャラは皆魅力的なのでとても迷いますが・・・選ぶなら新旧双黒ですね。あの四人のやり取りが面白くて好きです。Touaさんは？ (2018年12月4日 19時) (レス) id: 1d708256dc (このIDを非表示/違反報告)
Toua(プロフ) - ただの本好きさん» 確かに、双黒の戦闘シーンとかは最高ですね！ただの本好きさんの推しは誰ですか？ (2018年12月3日 21時) (レス) id: 704eb57210 (このIDを非表示/違反報告)
ただの本好き(プロフ) - Touaさん» 私は全部好きです。アニメでは確かに漫画や小説ではある所が省略されてしまうけど、声があるし戦闘シーンでは絵や文章では味わえない迫力がありますから！ (2018年12月3日 20時) (レス) id: 1d708256dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただの本好き | 作成日時：2018年11月4日 14時
