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六話 ページ7

もしかしてこの刀、触ったものは全員もれなく血祭りじゃあ!みたいな刀だったのッ!?と一瞬冷たい何かに背中が晒される。それよりもだ。俺はさっきまでは下級呪霊を仲間と一生懸命に倒していただけなのに!ましてや今まで運よく生き残ってきたみたいなものだから!

 あの時ほど自分の境遇を嘆いたことはない。お茶汲みだけで特級呪術師にまで上り詰めました幸野谷Aです! って、そんな自己紹介悲しすぎやしないだろうか。

 舐めるなよ、俺が淹れたお茶には必ず茶柱が立つんだぜ。お茶汲みの特級呪術師とはこの俺のことよ!(ただし味は普通)。そう自分に言い聞かせるしか人間離れした術師たちと対等に並べるはずもなく、相変わらず名刀のおかげで生き残ってきた。
 
 まじで同じ特級術師ので知ってるメンバーは九十九由基さんくらいしかいない。身長も高く、出るところも出ていておまけのくそ強いというカッコいい女性を代表する御方。俺と九十九さんは同期だったらしく。


「Aくん、よろしくね。取りあえず好きな女のタイプはなんだい?」


 という中々強烈な挨拶と共に俺と九十九さんは仲良くなった。
 このブラック甚だしい組織で最高幹部的な立ち位置に何故かいる俺なんかが長いきできるわけがないから、今後も何か会った時九十九さんに助けてもらえるように仲良くしておこう。


 そんなこんなで俺が特級になっての初任務でお茶を飲んで向かったころだ。
 
 俺が呪霊を倒そうと近付くと何故か呪霊のほうが顔を歪ませて思いっきり逃げて行った。えっ、俺ってそんなに呪霊にも感知されるほど臭いッ?と思いつつも、俺も任務のため追いかける。何が楽しくて呪霊と深夜ドキドキの鬼ごっこ大会をしなくちゃいけないんだよ。


 それから特級になって結構時間が経ったころだ。

 新しく二人特級術師を増やすという連絡が俺の耳に入った。一応出迎えたほうがいいのかと部屋で待っておく。


「ああ?特級っていうからどんなつえー奴かと思ったら、あんましパッとしねぇ奴しかいねぇじゃん」
「ちょっと、悟。言いすぎだよ」

 そう言いながら入ってきたのはこれまたタッパのでけぇ学生たち。うわぁ、眩しすぎて目が痛い…。

 一人は日本人としては珍しい……というかいない、くらいの銀髪の男。学生なのに身長がすっごく高い。もしかして二メートルくらいあんじゃねぇの、かと思うくらいには立派な身体の持ち主だった。それにサングラス越しからでもわかるイケメン。

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海月 - とても面白かったです、更新頑張って下さい! (2021年10月21日 9時) (レス) @page10 id: f400237f3c (このIDを非表示/違反報告)
- 面白くて一気に見ちゃいました!更新頑張ってください (2021年10月3日 22時) (レス) @page1 id: 7e4922104a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怪獣 | 作成日時:2021年9月26日 15時

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