少年院出身系呪術師【男主】

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『______釘崎、さん』






手を置かれた肩が、小さく跳ねた。

首筋にぞわりと鳥肌が立つ。



「......あのさ」



目の前の彼女は俯いていて、肩に置かれた手に力が込められていく。

体が硬直する、とはこの事だろうか___なんて馬鹿らしいことが頭の中を駆け巡る。



どうしたらいいか分からない。








「______......ごめん！」







『......え』


「あんたにとった態度、悪かったなって思ったのよ」






「ごめん......」






釘崎さんの手には力が込もっていたし、眉間に皺も寄っていた。目線だって合わせてくれない。

だけど______









だけどそこに、敵意は無かった









『______だいじょうぶ、』



「え？」



『大丈夫です___......』









でも、どうして......？








顔を上げた釘崎さんの顔は初めて見る表情で。

嫌悪感も、不愉快さも見受けられない。




ただ目を見開いていた。

酷く、苦しそうな顔で。





でも僕自身も、驚いていることに変わりはない。

だって、だってどうして？どうして釘崎さんは____



「話がしたいんだけど、来てくれる？」


『えっ、は......い』





僕は釘崎さんに連れられ、高専寮へと足を進めた。

まだ、事の流れを把握できないでいる____＿







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