少年院出身系呪術師【男主】

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『僕は東京校の工藤Aです』

『力になります、質問に答えてください』



「え、あ、わ、分かったわ......」



『ありがとうございます』



礼を伝えて、相手の男の様子を伺う。

......大丈夫、生き急ぐタイプではなさそうだった。急に攻撃を仕掛けてくることも、多分ない。




『時間がないので、だいぶ端折りますけど......』



『あの男は呪詛師で間違いないですか？』

「っええ..」



『そうですか。彼は五条先生を狙っている？』

「ええ、おそらく......」


......それならば






『貴方は、強いですか？』

「え？」






先生が勢いよく振り返ったのが横目に見えた。

会話の内容がバレないように、目線を戻すように促す。




『失礼しました。あのお爺さんと貴方、強いのはどちらですか？』



「えっと......」


すみません、プライドが傷つくような質問をして......＿＿



「......学長よ」


『え、あ』

「学長の方が強いわ。間違いなく......」



『あ...りがとうございます』





分かった、これから僕がどう動くべきか。

いや、まだ終わりじゃない。.......考えろ、その先まで。









______久しぶりに生きていると感じた。








いや、きっと少年院から此処に来た時から、生きてはいたはずだ。

少なくとも、必要最低限、人間としては。





だけど、どこか息苦しかった。




”生き苦しかった”





精一杯考えることが得意だった僕にとっては、頭を使うことが生き甲斐だったから。


僕はこの頭を有効に使うために、生きてきたようなものだったから。





さぁ、この先どうしようか......体が疼く。







脳がフル回転してる感覚が心地良かった。








『......落ち着け、落ち着け』

「え？」

『いえ......』














『歌姫先生、僕と一緒に来てください』
















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