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「故人の虎杖悠仁君でぇーっす!!」
『え』
「はい!!おっぱっぴー!!」
”イタドリ ユウジ”......あの時の
診察室で横たわっていた少年、あのかすれた唇を思い出す。
..........どうして?
「..........」
「えっ...えーーーー!?全っ然!!嬉しそうじゃない!!」
「京都校の人らは...お土産に夢中ーーーー!!」
「宿儺の器!?どういうことだ...」
「楽巌寺学長ー!いやー良かった良かった」
「びっくりして死んじゃったらどうしようかと、心配しましたよ」
「糞餓鬼が......!」
「おい」
「あ はい」
「なんか言うことあんだろ」
「え」
「....../」
「生きてること、黙ってすんませんでした......」
意 味 が わ か ら な い
『っえ......?』
虎杖悠仁が生きている
だけど、何故それを誰も知らないのか
___隠していた?
だとすれば五条先生はどうして、隠していたのか
いや、僕には伝えてくれなくても構わない......信用や信頼なんて、ないはずだから。
でも、釘崎さんや伏黒くんには、伝えても良かったんじゃないのか
もし虎杖くんが生きていると分かっていれば、2人だって僕に対して、あんな態度を取らなかっただろう。
_____どうして
「あのぉ〜これは...見方によってはとてもハードなイジメなのでは...」
「うるせぇ。しばらくそうしてろ」
”疎外感”
僕だけがこの輪に入れていない。
・・・・
......いや、入れない。
何も知らない。
何もできない。
何も、持ってない。
何も、思われていない。
”僕だけが”......
「おい一年、お前自己紹介しろよ」
『えっ、僕?』
「そうだよ、お前犯罪者なんだって?あ?」
「真希やめろって」
『......』
考えるだけ無駄だ、と思った。
もうどうでもいいか、とも。
『工藤A。少年院出身、犯罪者系呪術師です』
マジか...と呟く周囲の反応。
思わず苦笑いが溢れた。
『......いや、笑えんから』
沈黙が流れる。皆僕を、奇妙なものを見るように見つめていた。
可笑しい?怖い?気持ち悪い?
......でもじゃあ僕は、どうすれば良かったの?
冷たい視線に耐えられるほど、僕は強くない。
仲良くしようなんて言えるほど、僕は図々しくない。
自分を取り繕って過ごせるほど、僕は器用じゃない。
僕は、一体どうすれば良かったの......
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國廣 - ありさんさん» 返信できました!助かりました笑!!大好きだなんてそんな、嬉しいじゃないですかー!!面白いって言っていただけてやる気出ました!ありがとうございます!!! (3月26日 1時) (レス) id: f6d4302edd (このIDを非表示/違反報告)
國廣 - 炭治郎の爪になりたいさん» すいませんめっちゃスランプでしたー!!今までの分取り返せるよう頑張りたいです!!それとヒロアカの方も!?本当嬉しい、ありがとうございます!!! (3月26日 1時) (レス) @page20 id: f6d4302edd (このIDを非表示/違反報告)
ありさん - すっごく面白いです!!!あなたの描くお話が本当に大好きです!!!いつも面白い作品を描いてくださってありがとうございます!!!それと、返信はコメントの後ろに書かれたレスという青文字を押すとできますよ!! (3月20日 17時) (レス) @page15 id: 3426d1a1ea (このIDを非表示/違反報告)
炭治郎の爪になりたい(プロフ) - とてもいい所で止まっていて続きが気になります!ヒロアカの方も読ませていただいてます🙇🏻♀️更新頑張ってください! (3月15日 2時) (レス) @page20 id: 31c5d01b1e (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください٩(^‿^)۶ (1月6日 15時) (レス) @page16 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:國廣 | 作成日時:2023年8月18日 0時