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それからというもの、私は
毎日毎日かんわいい三途河さんの所に通い詰め
だった。
三途河さんも毎日優しくもてなしてくれて、
悩みを話したり、最近のことを話したりして。
心がスッキリ、楽になった。
今日も行こうと思う。いつも通りの道を通り、
ドアノブに手を掛ける。
何か紙が掛かってたけど大丈夫っしょ!
『しっつれいしまーす』
三途河さんがいない。いなかった。
でもいない時は書き置きのメモがいつもある。
どうしたんだろう。そう思って、入室を禁止
されていた解剖する部屋以外を探し回ったけど
いなかった。
『おーい』
と言っても、無駄に壁に反響する声。
何だか心にぽっかり穴が空いた気分だ。
寂しい。ふと目を挙げると、遠くから視界に飛び
込んできた白衣。三途河さん?
期待を胸にそちらの方へ行くと、ベランダが
あった。案の定、三途河さんはいたものの、
驚いた。あの優等生な、美しく、優しく、
怪我した時はちょっと怒って手当てして、
もう怪我はしないでくださいよ〜と笑って
言ってくれている彼女が。
煙草を吸っていたなんて。
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作者名:冴岼 | 作成日時:2022年2月28日 20時