油断大敵1(フョードル) ページ1
嗚呼・・・最悪だ。
真っ暗闇の中、私は自室近くの廊下の床に一人這いつくばっていた。ガラス窓から漏れる月光が、私の身体をまるで、劇中に主役をライトアップするかの様に、照らし出していた。
これが劇の一部なら、どれ程楽だっただろうか。
ぜえぜえと、苦痛に喘ぎながら私はそう思った。
何故私が床に倒れ込んでいるのかと言うと、簡単に言えば風邪のせいである。
三十分前の事だ。私は、ふと夜中に全身に急激な寒さを感じ、目を覚ました。今の季節は夏。寒いのはおかしい。寧ろ、暑苦しい筈である。
窓も開けていなかったので、風など入ってくる筈もない。なのに、寒いのだ。
それに、身体が異様に怠く、頭がキリキリと痛む。嗚呼、こりゃあ風邪だなと思った私は、蹴飛ばしていた布団を肩まですっぽりと覆い、再び眠りにつこうとした。
しかし、私が眠る事は無かった。寝ようとする程頭痛が気になり、寒気が増すからだ。
次第に咳も出始め、いよいよ本格的に寝れなくなった私は、寝る事を諦め、布団から出た。
無論、誰かに助けを求める為である。誰かにと言っても、居る人物は限られている。
ゴンチャロフは、接点が無いし(と言うか近寄りがたい)、プシュキンも以下同様。残るはゴーゴリとフョードルのみ。
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テツ(プロフ) - 宵の明星さん» わざわざ見に来て下さって有難うございます・・・!これからも更新頑張ります! (2018年4月7日 17時) (レス) id: d776172fc0 (このIDを非表示/違反報告)
宵の明星 - Twitterを見て、此方へ来ました。薄々、思ってはいたのですが真逆のご本人だったとは……。別人だと思っていました。私も小説を書いているので、宜しければ見て下さい。更新、応援しております。 (2018年4月7日 16時) (レス) id: 960304c1ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テツ | 作成日時:2018年3月7日 0時