〈文スト 〉口付けは蜜よりも甘く

クイズは好きかい？6(ゴーゴリ) ページ30

「誰かのせいで、完全に覚めてるけど？」
私が皮肉っぽく言うと、ゴーゴリは顎に手を当てて呟く様に言った。
「と言う事は・・・今のって、素？えっ、何それ凄いレア！！？」
「やったァ！」と、嬉しそうに一人騒ぐゴーゴリ。
「殴られたいの？」
_______嗚呼、全く・・・！今日は騒々しい朝だ。
「よしっ！じゃあ、Aちゃん、着替えて！デートに出発だ！」
急にデートと言われても・・・。此方にだって、準備と言うものがあるのだ。
「・・・て言うか、待って。デートって何処行くの？」
「ん？何処って・・・あ、如何しよう？！其処まで考えてなかった！！」
ベッドから立ち上がろうとした私は、あと一歩の所で、ずっこける所だった。
「一番重要でしょうが！！？何で考えてないの？！！」
「御免、御免〜！Aちゃんと一緒に居れるのが嬉しくてねェ」
はははと、ゴーゴリが頭の後ろを掻きながら、はにかんだ笑顔を浮かべる。
_______嗚呼、駄目だな私。
その笑顔を見ただけで、何故か如何でも良くなってきた。
こんな奴に惚れた、私の負けだ。完敗だ。

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