４１話 ページ43
十五メートルを割とすぐにクリアした私はその次の二十メートルもすんなりクリアした。
そして現在は三十メートル先の的に、五発連続で当てることを課せられているのだがこれがとても難しい。
弾が受ける風の力が一気に変わってなかなか読めないし、今まではまぐれでも一発当たればよかったのに、五発連続ではまぐれに頼ることは出来ないからだ。
でも、泣き言なんて言ってられない。
私だって、守られるだけなんて嫌だから。
構えたまま目を閉じる。
フゥ太くんも、ランボくんも。
京子ちゃんたちにも、隠しごとや嘘をつかなくて済むくらい強く。
ゆっくりと深呼吸をする。
一度息を吐ききって、鼻から酸素を吸いながら閉じた目を開け、集中力が最高潮に達したところで引き金を引く。
大きな破裂音とともに、慣れつつある腕への衝撃。
びりびりと痺れる肩に思わず笑みがこぼれた。
手応えが違う。
銃については初心者も初心者。
今使っているのが拳銃なのかピストルなのか、そもそもその二つに違いがあるのかすら知らない。
それなのに、私は自然と当たったと思っていた。
高所ゆえの強風が吹き抜け、集中力が途切れた。
私は目を凝らして的を見る。
「思ってただけか」
打ち出された弾は的に当たるどころか、かすり傷すらつけていない。
残念。
途切れてしまった集中力と、今までの疲れが一気に押し寄せてきた気がして、私は地面にそのまま座り込んだ。
肩が痛い。
そういえば肘から下の感覚がない気がする。
これでは意味がないとリボーンくんに言われたのに、熱中すると周りが見えなくなってしまうのは私の悪い癖だ。
麻痺した腕でペットボトルへ手を伸ばす。
確実に掴んでいるのに、掴んでいる実感がない。
銃を撃つというのはそれなりに負担だったことが分かる。
力の加減ができず、なかなかキャップを開けられない。
力を入れてるつもりなのに実際にはまったく力が入ってないのか、手の中のキャップはいくらやっても回転せず、撫でることにとどまった。
喉が渇いたというより、手持ち無沙汰でとりあえず飲み物でも飲もうとしただけなので開かなくても平気だ。
諦めてペットボトルを地面に置いた。
腕の感覚が治ったら再開しよう。
伸びをして、日差しを避けるために近くの木陰へ移動した。
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小学7年生(プロフ) - 雛。さん» 雛。様、コメントありがとうございます！そのコメントが嬉しいです〜！！ちまちま更新しますので今後ともよろしくお願いします！ (2021年12月8日 18時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
雛。(プロフ) - 加筆嬉しいです。ありがとうございます (2021年12月8日 8時) (レス) @page11 id: 9ec0000aae (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 弥冬さん» ありがとうございます！ これからもニヤニヤしながら読んでいただけるよう頑張ります！！ (2020年4月14日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 霧菜☆紗理屋さん» そう言って頂けて本当に嬉しいです！ これからも読んでくださると嬉しいです！！ (2020年4月14日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
弥冬(プロフ) - 面白くてニヤニヤが止まりません！応援してます (2020年4月14日 0時) (レス) id: 0c4007c939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学７年生 | 作成日時：2020年4月13日 11時
