【MHA】私が「神」とは世も末だ

初日 ページ4

初日の最初からおかしな茶番で始まったせいで、私はすっかり気疲れしてしまっていた。

しかし、内心「早速授業があるなんてちょっとトチ狂ってる」と思いながらも、今までと違う(いろんな意味で)個性豊かなクラスメイトとの授業だからか、あまり退屈はしていなかった。

ツンツンした髪型の男の子(確か爆豪君)がいきなりキレたり、峰田君がまた度々変なことを言っていたりと賑やかだった。相澤先生の一言で静まるのもすごかった。


そんな珍事がありつつも、午前の授業が終わり、昼休みとなった。
私はいつもどおり、鞄から弁当を出すためにロッカーへ向かう……

ところだった。

「か、神士さん！い、一緒にお昼食べませんか？」

前言撤回。

麗日さんが誘ってきてくれた。
普通科時代は気分によって1人で食べることもあったが、流石に編入初日から1人はなんとなく嫌だ。
なんとなく普通でいられなくなる気がする。だから入れてもらうことにしよう。

「ありがとう。今からお弁当持ってくるから、ちょっと待ってて」

了解をもらったので取りに行く。

が、ここで1つトラブルが発生した。毎朝、家から郵送されてくる弁当が鞄にないのだ。

今日は普通科の寮から早めに登校してきたのだが、玄関の郵便受けは空っぽだった。私も緊張のせいでおかしくなっていたのか、なぜかまぁいっかと出てきてしまった。
数日前に「編入初日は朝早めに郵送して」と連絡したことを、母もすっかり忘れているらしかった。

どうしよう。"個性"を使って持ってくるか、それともお母さんに……いや、流石にそこまではさせたくない。
やはりここは、"個性"を使うべきだろうか。

まぁ、バレなければ大丈夫……だろう。

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