孔雀と仮面

２話 ページ3

首領とエリス嬢に着せ替えられること数時間。
やっと抜け出した私は約束をしていた情報屋に会いに行った。

？｢ヤァ、遅かったねぇ。」
『すまないな、凛。少々面倒なものに巻き込まれてな。』
凛｢ふふっ首領とエリス嬢につかまった？」
『嗚呼。』

こいつは凛。
昔馴染みの情報屋だ。女みたいな容姿と名前だが、こいつはれっきとした男だ。

凛｢で？何の情報が欲しいの？」

『嗚呼。最近人喰い虎が暴れているという事件があるだろう？
　その虎が通ったルートと、それに関する情報なら何でも良いから集めてくれ。』

凛｢えっ？人喰い虎のヤツ、ポトマも追ってるの？！」

『あ、嗚呼・・？若干だがウチにも被害が出たからな。
　・・と言うか“も”とは何だ？他の所にもにも依頼されたのか？』

凛「うん。今日の昼ごろ、かな？探偵社の人に、情報集めてくれって。」

『そうか。・・そっか。そりゃそうか。軍警から依頼来るよな。』

凛｢んで、どうする？情報。一応いる？」

『ん゛ん〜、まぁ、一応、貰っておく、かな。』

凛｢ん。りょうかーい。探偵社のが見つけるの早いと思うけど、頑張ってね。」

『すまない、有り難うな。じゃあ、気を付けて。』

凛｢はいは〜い。景も気を付けてね。」

『嗚呼。』

・

・

『はぁ。これは・・・何かありそうだな。』

私の予感はよく当たるから困る。

ポートマフィアに被害がないと良いんだが。

せめて自分の居場所は自分で守らなくては・・・

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