852話 シゲくん ページ8
「「「(ﾊｧﾊｧﾊｧ」」」
コートに立つ選手全員が肩で息をして苦しそうだった
リコ(火神君だけじゃない…
Aちゃん以外全員限界が近い
Aちゃんだって神の目を使ったせいで今までで一番疲れてる
そのせいで運動能力も落ちてきてる…
それに引き換え洛山は赤司くんの力でパフォーマンスと調子は上がっている
…あまりに差があり過ぎる！
…ダメだ もはや万事休す
ここまでか…っ)
・
「頑張れ黒子ー！Aー！
諦めるな！！」
「「！？」」
名前を呼ばれた２人は振り返り、声のした方を見上げた
黒子「！！」
貴方「嘘…何で…」
そこには２人を真っ直ぐな目で見つめる荻原が立っていた
その後ろには中学時代荻原と同中だった男子・持田も
持田は黒子にリストバンドと手紙を渡した子だった
荻原「頑張れ 黒子ー！Aー！」
黒子「荻原君…」
貴方「シゲくん…！？」
火神「アイツが…！？」
赤司(彼は確か…)
・
桃井(全中決勝戦で戦ったテツくんの…！
それにAの初恋の相手…)
・
黒子(荻原君…けど僕は君に…っ)
貴方(私はあなたを助けられなかった…
涙を流すあなたに寄り添えなかった…っ)
荻原「ほらもっちー お前も応援しろって」
持田「お、おう…」
荻原「あ そうだ…」
荻原はしゃがみ、何かを持ち上げてA達に見せた
それはバスケットボールだった
荻原「(ﾆｯ」
黒子・貴方「！」
ずっと見れなかったその笑顔を見た２人の目に涙が浮かぶ
そして涙は止まる事なく頬を伝った
黒子・貴方「(微笑」
２人は涙を流しながら荻原に微笑んだ
荻原「Aー！会いに来たぞー！！」
貴方「うん！(ﾆｺｯ」
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作者名：宝石姫
| 作者ホームページ：http://krarebo2/kazama-hirot
作成日時：2022年2月20日 0時
