Part16 ７人目は新一年生

754話　転校 ページ10

in明洸中








黒子は１人で訪れていた

体育館ではバスケ部が練習していた





男子「黒子くん…？」





名前を呼ばれ、振り返ると明洸のスタメンだった選手が立っていた

荻原と試合中に話していた人だ


２人は歩きながら話をする





男子「全中の決勝は堪えたよ

こうして普通に話すのもまだキツいな…」





黒子「すみません…あの…」





男子「あぁ シゲな

転校したよ…」





黒子「え…？」





思わず歩いていた足を止めた





男子「それから“もうバスケは辞める”と言っていた…」





黒子「なん…で…」





男子「あの試合は俺らの心を折るには十分過ぎた


シゲはウチの部で一番バスケが好きだったから…

誰よりも絶望したんだと思う」





黒子「……」





男子「すまない キツい事を言ったが…

だけどそれでも…


君やあの女の子にはバスケを辞めないで欲しい」





黒子「！？ 何故それを…

それにAさんの事も…」





男子「君の事は見れば分かるよ

今の君は俺達と同じ目をしているから…


それにあの子の事はシゲから聞いたんだ」





黒子「え…？」





男子「あの日泣き崩れるあの子は負けた俺達よりも苦しそうだった

そして自分を責める子だって…


今の君を見て確信したよ

あの女の子 もう部活にも学校にも来ていないんだろ？」





黒子「はい…」





男子「…転校する前シゲが言ってたんだ」

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