もう1冊の友人帳 (ページ23)

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in祠

林の中で静かな場所に小さな祠そこが露神の居場所なのだ

夏目「ここが露神の…？」

貴方「静かで良いところね」

夏目「……」

ニャンコ先生「何だ夏目変な顔して」

夏目「露神って名前だけじゃなく本当の神様だったのか」

露神「おー！来てくれたか夏目殿！水樹殿！」

祠の端から小さな体を出していた

夏目(ヤバッ昨夜の無礼三昧祟られる…！
つーかレイコさんと綾子さんなんて罰当たりな…！？)

露神「おや？どうしたのかな？」

ニャンコ先生「こやつお前が本物の神様だったと慌てておるのだ」

夏目「え、えっと…露神様！」

露神「違う違う！
神と呼ばれているが元はこの祠に住み着いた宿無しの妖ものだよ」

貴方「そうなんだ…」

露神「その昔、この当たりを酷い旱魃が襲ってな
惨状を憂いた村の若者がこの祠に祈った
そしたらあくる日たまたま雨が降った
以来村の者達はこの祠を露神と崇め、供物をドッサリと置いていくようになってな
気づくと私は力に溢れ、姿も立派になっていたのだよ」

夏目「立派にねぇ…」

貴方「想像つかないけど…」

ニャンコ先生「この前会った時は人間ぐらいあったぞ」

露神「今では人の足も途絶えた
だから信仰のおかげで大きくなった体もこんな風に縮んでしまったという訳さ」

貴方「そうだったのね」

夏目「あっ桃あげようか？」

先ほど貰った桃をポケットから出した

露神「桃ならあるよ」

貴方・夏目「「え？」」

露神「ほらっ」

祠にお水と桃がお供えされていた

貴方「そっかあの人…」

夏目「ここに来てたんだな」

露神「会ったのか？花さんに」

夏目「あぁ」

貴方「あのお婆ちゃん花さんっていうのね」

露神「今やここに拝みに来てくれるたった一人の人間」

貴方・夏目「「へぇぇ」」

・

露神「なるほど一緒にか」

貴方「そうなの昨日貴志と考えてて
くっ付いてる妖も一緒に名前を返せば無理矢理剥がさなくてもすむでしょ？」

夏目「ただデカい問題が一つある
俺達はもう一枚の妖怪を知らない
Aの友人帳で名前を見たが読めないし、姿も分からない」

露神「あっそれなら知ってるよ」

貴方「え？知ってるの？」

露神「あぁ」