もう1冊の友人帳 (ページ14)

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～回想～

妖『お腹が空いたぁ…』

人間がお地蔵様にお供えしたお饅頭に手を伸ばした
ひょいっパカッパクッ
お饅頭を横取りして割り、２人の少女が食べた

妖『あー！ワシの饅頭！』

レイコ『あんまり美味しくないわよこれ』

綾子『ホントに』

妖『人間の癖に何をする！？意地汚い！』

綾子『美味しいお饅頭が食べたいなら七辻屋のが良いわよ』

妖『七辻？』

レイコ『そうね私達と勝負してあなたが勝てたらご馳走してあげましょうか』

妖『お前達私が見えるんだな？』

綾子『えぇ見えるわよ』

妖『恐ろしくはないのか？』

レイコ『全然ね？』

綾子『えぇだって私達は強いから』

妖『え？』

レイコ『じゃあ行くわよ』

妖『え！？』

レイコ・綾子『『えいっ』』

ガンッ

妖『あいた～～っ』

妖の頭には大きなタンコブが２つ出来ていた

レイコ『はい私達の勝ち』

妖『不意打ちじゃないか』

名前を２枚の紙に書き、2人に渡した

綾子『勝ちは勝ちよ』

レイコ『よしっこれであなたは私達の子分よ』

妖『子分？』

レイコ・綾子『『(ﾌﾌﾌｯ』』

レイコ『？何？』

綾子『どうしたの？』

ジッと見つめてくる妖を見つめ返す

妖『その頬の傷はどうした？』

２人の頬には傷が出来ていた

レイコ『あっ石をぶつけられてね』

綾子『私達は気味が悪いんだって』

レイコ『ねぇあなた綺麗な名前なのね』

綾子『ホント可愛い(微笑』

レイコ『子分になったんだからこの名前を呼んだら飛んできてよね』

綾子『約束よ？』

妖『お前達の名前は？』

レイコ『レイコよ』

綾子『私は綾子』

妖『レイコ…綾子…』

レイコ『じゃあまったねー』

綾子『またね(微笑』

２人は妖に手を振って去っていった

妖『レイコ…綾子…レイコ…綾子…レイコ…綾子…レイコ…綾子…』

妖は毎日毎日レイコと綾子を待っていた
毎日名前や姿を探して…

妖『今日も呼ばないのかい？
寂しい！前よりずっと！
返せ！名前を返せ！
どんなに待っても呼んでくれないくらいならぁぁぁ！！』

～終了～