16、屋上にて ページ17
私は屋上から眺める街の風景が好きだ。
小高いところに建っている早乙女学園はどの建物よりも高い。
視界がすーっと抜けて遠くまで見渡せる。
悩んだ時はいつも高いところに来る、小さいころからの習慣だった。
「お前、こんなところにいたのか」
どきん、と胸が鳴る。
ゆっくり振りかえると自分と身長が変わらない相手を双眸に収める。
「翔か。」
翔「翔か。じゃねーだろ、探してたんだよ御前こと。」
「何故？」
今日は授業のない土日、課題も終わらせていたはず。
翔「俺の課題が終わらないんだ、手伝えよ」
強制ですか。
翔「トキヤは手伝ってくんねえし、レンは女子と遊んでるし。
頼れるのはお前だけなんだ、頼む。」
「私もパスしたいんだけど」
嗚呼、楽しい時間を過ごしていたのに。
「いいよ、やろう。課題。」
相手の頬が緩む、なんだか私も嬉しい。
翔「よっしゃ、んじゃ俺の部屋来いよ」
「分かった。何かあったら連絡する。」
この景色ともさよならだ。
屋上を後にする。
翔「あの…さ、」
「何。」
振りかえらず、背中で返事する。
翔「やっぱ何でもねえわ。体育祭、頑張ろうな。」
「変な翔。まあいいけどさ。」
歩みだす、後ろからもこつこつとブーツを鳴らす音がする。
梅雨が近づいてきている匂いがした。
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Minalica(プロフ) - レンは、日向先生のこと先生と言わない。リューヤさんと言う。 (2014年9月20日 20時) (
レス) id: d084529401 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - うおい！ (2013年5月15日 17時) (レス) id: 931baf617c (このIDを非表示/違反報告)
璃玖 - えー? じゃあ今送るぜっ! (2013年5月14日 18時) (レス) id: 1ad39cca72 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - メール来てなかったよー？ (2013年5月14日 16時) (レス) id: 931baf617c (このIDを非表示/違反報告)
璃玖 - 明日、龍也さんの誕生日じゃない? (2013年5月14日 13時) (レス) id: 1ad39cca72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：１ｍｍ差コンビ | 作成日時：2013年3月30日 19時
