【実iｼ兄i者】どうにかしてください。【fj】

幼馴染み　6。 ページ6

「ただいまー」

『…お邪魔します』

おずおずと入った私に、フジくんは笑顔でおかえり、と言ってくれる。何故か違和感を全く感じないその言葉に、私は取り合えず首をかしげながらただいまを告げた。

「えっとね、ここがAの部屋。ベッドとか机とか重たい物はもう置いてるよ。ダンボールには触ってないから安心して！」

扉を開けて、中を覗くと案外広い。
多分、一軒家と比べたら狭いんだろうけど、そんな贅沢は言えるわけないし、結構このサイズは満足。

ありがたくも、フジくんが設置してくれたベッドや机は綺麗に整っている。きっと重かっただろうに。

あとはダンボール……


『………本当に触ってないよね？』

「え！？う、うん！」

じとり、と疑いをかけてみるとフジくんはぎこちなく何度も頷く。
それでもフジくんを見続ける私に、挙げ句の果てにゆっくりと目を反らし出した。

こ の 確 信 犯 め 。

『何見たの？』

「エ"ッ！？いやぁ…何、も…？」

両手を合わせて不味そうに目を反らしながら弁解しても、効果はゼロなんですよ、フジくん。

『いやもう分かってるから、ほら正直に言う！！』

フジくんの手を逃がすまいと掴んでしっかりと目を見据えると、やがて彼は小さな声で呟く。

「……卒業アルバムだよ、歴代の。」

『だからフジくんは私の保護者なの！？』

「ううん、俺は旦那目指してるから。」

気まずそうだった顔も、次の一言でキリッとした真面目顔になる。
その言葉と姿勢に私は顔を真っ赤にして固まったのだが、だってそれは仕方ない。

…旦那目指してるとか、言わないで下さいよ。

『あ"ーっ、えっと…なんで見たの…？』

「だって、母さんからのメールじゃもっと小さい時のわかんないでしょ？ほら、もう沢山写ってるし！！」

色々変わったんだから、と言っては私をぎゅっ、と抱きしめ出す。
えっと、フジくんは抱きつき魔なんですか？

『……抱きつき魔？』

「Aだけに専用のスキルだよ」

離して、という意義も込めて何度か腕を叩いたがやはり動じない。
しかもその上、

「逆に俺は結婚はA以外あり得ないって考えてるから、覚悟してねー…？」


なんて言ってくるフジくん。
新社会人、釧A。



…早くも生活問題勃発です。


＊＊＊＊

一昨日公開したのに早くも70票越えありがとうございます!しかも最高4位とか初めてです!!

やっと家まで来ましたよ…!次はどうなる事やら(笑)

幼馴染み　7。→←幼馴染み　5。

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す